2017年09月20日 06:00 公開

シミ、あざ治療に新型レーザー

 革新的なレーザー治療機器として大きな期待を集めているのが、ピコ秒レーザーである。100億分の1秒という短時間で照射され、レーザー光により生ずる音響的な効果(衝撃波)によってシミやあざの色素粒子を破砕する。日本でいち早く同レーザーを導入した大城クリニック(東京都)の大城貴史副院長は「ピコ秒レーザーは従来の主流であったナノ秒レーザーに比べてパワーが強く、入れ墨をはじめ、シミ、ソバカス、あざなどを効果的かつ安全に治療することができます」と話す。

従来レーザーの100分の1の短さで照射

 従来は光熱作用のあるナノ秒レーザーが最も短い時間で照射されるレーザーだったが、ピコ秒レーザーはその100分の1の短さでレーザー照射が可能。光によって発生する音響的な効果(衝撃波)でシミやあざの色素粒子を破砕する。

 皮膚に与える影響が少なく、治療回数もナノ秒レーザーのおよそ半分で済む。入れ墨やシミ、ソバカス、あざなどを、効果的かつ安全に治療することができる。

 瞬時に強いエネルギーで粒子の細かい色素をばらばらに破砕するため、これまで除去が困難だった入れ墨にも有効との報告が多く出されている。また、シミ取りに関しては、ナノ秒レーザーでは照射後、患部にかさぶたができるため、1週間程度テープで保護しなければならなかったが、ピコ秒レーザーではその必要がないという。

アンチエイジングへの活用にも期待

 同クリニックでは、2013年12月に、日本で初めてピコ秒レーザー(米国製)を導入。約2年間で入れ墨(62例)、茶あざ(54例)、皮膚色素沈着(37例)、老人性のシミ(87例)などの治療を行った。

 入れ墨治療においては、従来のナノ秒レーザーと比較して、色が薄くなるスピードが速く、治療は短期間だった。茶あざや皮膚色素沈着、老人性のシミでは、5回程度の治療で色調の著しい改善が認められた。また、短時間の照射で済み、肌表面に熱ダメージを与えることが少ないため、炎症後に色素が沈着してできるシミなどの合併症が極めて少なかったという。

 老人性のシミのある50歳女性は、ピコ秒レーザーによる月1回の治療を5回受けたところ、色調の著しい改善が認められた(写真)。施術の際の痛みが少なく、術後に患部をテープで保護する必要もなかったという。

 ただし、ピコ秒レーザーによる治療は、現在のところ自由診療として行われている。

 大城副院長は「ピコ秒レーザーは、これまでのどのレーザーよりも短期間で高い治療効果を発揮する革新的なレーザーです。今後は、肌のアンチエイジングなどに欠かせない機器となるでしょう」と期待を寄せている。

(あなたの健康百科編集部)