2017年09月25日 06:00 公開

くるみで快腸に

ラットの腸内環境が改善

 人の腸内には約500種類もの腸内細菌が生息していると言われている。プロバイオティクスとは、乳酸菌やビフィズス菌など、腸内環境を整え、体によい作用をもたらす生きた微生物のこと。このたび、米国のルイジアナ州立大学健康科学センターが実施した最新の研究で、くるみを摂取すると腸内のプロバイオティクスの量が増加し、腸などの消化器官の健康にとって有益である可能性が示された。詳細は、7月9日発行の医学誌「The Journal of Nutritional Biochemistry」(2017;48:94-102)に掲載されている。

腸内のプロバイオティクスの量が増加

 くるみは、人間の体にとって不可欠なオメガ3脂肪酸であるα-リノレン酸が豊富だ。また、タンパク質や食物繊維も含まれている。

 今回、研究グループは、雄のラットに①粉末状のくるみ入りの餌(くるみは、餌全体の11.1%に相当)、または②くるみ無しの餌―のいずれかを10週間与え、その後の体重や腸内細菌の変化を調べた。

 期間中、2つのグループが摂取したカロリーと栄養成分は同等だった。試験開始時の平均体重は両グループとも同等で、試験終了時の体重も両グループに差は生じなかった。つまり、くるみを加えた餌を食べても、体重の増加にはつながらなかった。

 分析の結果、くるみ無しのグループと比べ、くるみ入りの餌を食べたラットのグループは、ラクトバチルス属(乳酸菌)、ルミノコッカス属、ロゼブリア属などの体にとって有益な腸内細菌が増加していた。

 研究グループは、今回の結果を踏まえ、「本研究では、くるみの摂取によって腸内のプロバイオティクスが増加した。腸の健康は、全身の健康に関わっていることから、くるみの成分が体全体の健康にとっても効果的に働く可能性がある」とコメント。

 さらに、「今回実施した動物での研究は、人への効果を解明する前段階として行われたもの。人への影響を確認するには、さらなる研究が必要だ」と今後を展望した。

(あなたの健康百科編集部)