2017年11月13日 06:00 公開

45歳以上妊娠で2倍となるリスク日本人35万人超の妊娠データを解析

 高齢妊娠(35歳以上)では母体や胎児にさまざまなリスクが高まるが、45歳以上の超高齢妊娠の実態については十分に研究されていない。そこで、国立成育医療研究センターのグループは、35万人を超す日本産科婦人科学会の周産期データベースを利用して研究を行い、その結果をBMC Pregnancy Childbirthに発表した。30~34歳と比べ、妊娠高血圧症候群、前置胎盤、帝王切開分娩のリスクは2倍前後高かったという。

死産・胎児死亡のリスクは変わらない

 日本人女性を取り巻くライフスタイルの変化などから、高齢妊娠の頻度が増加している。40歳代での妊娠も増加しており、2015年度の厚生労働省の報告によると、40~44歳での出生数が全体の5.2%、45~49歳での出生数が0.1%を占めている。

 同センター産科の小川浩平氏、社会医学研究部室長の森崎菜穂氏らのグループは、これまであまり研究されてこなかった45歳以上の超高齢妊娠の実態を明らかにすべく、今回の研究を行った。

 研究対象は、日本産科婦人科学会の周産期データベースに登録された36万5,417人。年齢別内訳は30~34歳が20万4,181人、35~39歳が13万1,515人、40~44歳が2万8,797人、45歳以上が924人であった。

 研究の結果、母体年齢が高いほど、妊娠高血圧症候群、前置胎盤、帝王切開分娩の頻度は高くなり、30~34歳と比べて45歳以上では、それぞれのリスクは1.90倍、2.19倍、1.71倍であった。早産、未熟児出生の頻度も母体年齢が高いほど上昇したが、30~34歳と比べて45歳以上のリスクは1.22倍、1.18倍とそれほどの上昇ではなかった。

 一方、母体年齢が高くなっても、死産・胎児死亡の頻度には差がなかった。

 母体年齢の上昇に伴うリスクの変動は、妊娠方法や妊娠歴により異なる場合があった。例えば、帝王切開分娩のリスクは初産婦では年齢が高くなると上昇するのに対し、経産婦では変化は認められなかった。

 研究グループは「高齢妊娠では母体合併症を発症するリスクが上昇する。特に45歳以上で顕著となることに留意して、管理することが必要だ」と述べている。

(あなたの健康百科編集部)