2018年01月15日 06:00 公開

コーヒーって脳と心臓に有効なの?

心不全と脳卒中のリスクが低下

 仕事や勉強、家事の合間にコーヒーブレイク、ホッと一息ついてリフレッシュ―という人は多いのではないか。豆や入れ方にこだわる本格派から、カフェ巡り好き、インスタントや缶コーヒー派という人までコーヒー好きもさまざまだが、そんなコーヒー党のだれもが喜びそうな研究結果が、2017年の米国心臓協会学術集会で発表された。米コロラド大学の研究グループによると、コーヒーを飲む量が増えると、心不全や脳卒中の発症リスクが低下するという。

心不全7%、脳卒中8%のリスク低下

 心不全や脳卒中は、さまざまな原因によって引き起こされる。これまでに、高血圧や喫煙など多くのリスク因子が確認されているが、他にもまだ特定されていないリスク因子があるかもしれない。

 そこで研究グループは、食事に関する項目から、まだ明らかにされていない心不全と脳卒中に関連するリスク因子を特定することを目的に研究を開始した。分析には、過去に行われた一般集団を対象とした疫学研究のうち、フラミンガム心臓研究、心血管健康研究、Atherosclerosis Risk in Communitiesの3つの研究を用いた。

 はじめに、研究グループは「ランダムフォレスト」という機械学習法でフラミンガム心臓研究のデータを分析。心臓や血管の病気の発症につながるリスク因子を特定した。高血圧や加齢、悪玉と言われるLDLコレステロール高値といったおなじみのリスク因子が抽出されたが、それに加えて、コーヒーや赤身肉の摂取も心不全や脳卒中の発症に関与する因子とされた。 

 具体的には、コーヒーを飲む量が週に1杯増えると心不全の発症リスクが7%低下した。同様に、脳卒中の発症リスクは8%低下した。

 続いて、心血管健康研究、Atherosclerosis Risk in Communitiesの2研究を用いて、リスク因子について確認したところ、これら2研究でもフラミンガム心臓研究と同様の結果が得られた。

 また、研究グループは、既に明らかにされているリスク因子[年齢、性別、総コレルテロール値、HDLコレステロール値、最高血圧(収縮期血圧)、糖尿病の有無、喫煙の有無]に、コーヒーの摂取を含めて心不全と脳卒中の発症を予測した。その結果、コーヒーの摂取を含めることで、予測の精度が4%向上したという。

 研究グループは、「コーヒーを飲むことが、心不全や脳卒中の発症リスクの低下に関係することが確認できた。しかし、赤身肉についてはさらなる研究が必要だ」と今回の研究を振り返った。そして、まだ特定されていないリスク因子があるはずだと考えており、その特定には「機械学習法による分析が有用だ」とした。

(あなたの健康百科編集部)