2018年01月31日 06:00 公開

スキー、スノボによるけがを避けるために

冬季スポーツのシーズンが最盛期を迎え、スキーやスノーボードを楽しむ人も多い。反面、スキーヤーやスノーボーダーの増加に伴い、それらによるけがも増えているという。 米・Brown University教授のBrett D.Owens氏らは「この2つのスポーツによるけがを減らすためには、適切なトレーニングと事前の準備が必要」 とJ Am Acad Orthop Surg2018; 1: e1-e10)で述べている。

関連するけがは年間14万人以上

 米国では1960年代以降にスキーとスノーボードを楽しむ人が増えた。それに伴い、両スポーツによる筋骨格系損傷(骨、関節、結合組織の損傷)で整形外科を受診する患者も著しく増加している。それぞれのスポーツの特徴により、けがをする部分はある程度パターンが決まっているという。

 米国消費者製品安全委員会(CPSC)は、米国で2015年にスキーとスノーボードに関連する傷害によって医療機関を受診した患者は14万人を超えると発表している(スキーが8万8,210人、スノーボードが6万1,668人)。Owens氏らによると、スノーボードでけがをする率はスキーの3倍になるという。また、1989年には全ての冬季スポーツの傷害のうちスノーボードによるものは4%であったが、1999年には56%に増えていた。

 同氏は「一部にどうしても避けられないけがもあるが、多くは技術的な限界を超えてスピードを出し過ぎてしまうことによる、スキーヤーとスノーボーダー自身に原因のあるけがである。スキー場では常に状況を把握し、ゲレンデにいる他の人との接触を避けるために、減速または停止できるよう準備しておくことが重要である」と述べている。

スキーは脚、スノーボードは手の傷害が多い

 スキーとスノーボードによる最も一般的なけがは、脊椎、骨盤、肩、手首、手、膝、足、足首で起こる。特にスキーでは、膝に大きな回転力がかかるため、膝にけがをすることが多い。スノーボードでは、転倒して手を突くため手のけがが多い傾向にある。

 Owens氏は「冬季スポーツの競技選手は、シーズン前の一般的なトレーニングプログラムと競技に対する習熟および器具のメンテナンスによってけがに備えている」と述べ、受傷を予防するために以下の対策を示している。

①筋肉をきたえ、健康な体でシーズンに臨む

②器具の適切な使用法を知り、最適な使用状態を確保する
 ・スキー板のビンディングが必要なときにブーツから外れるか、ブーツは適切にフィットしているかどうかを確認する
 ・スキーまたはスノーボードのエッジが傷害を最小限にするよう、性能を最大限に発揮するよう調整できているかどうかを確認する

③常にヘルメットを着用する

④スポーツ時には飲酒や薬物摂取を避ける

⑤山(スキー場)に人が多く、混雑しているときでも接触が避けられるよう、減速と停止ができる能力は必ず身に付けておく

⑥常に標識とスキー場のパトロールの指示に従い、決してコース外に出ない

(あなたの健康百科編集部)