2018年02月14日 06:00 公開

緑茶摂取が肺機能の低下を予防する?

 緑茶は抗酸化作用や抗炎症作用を有することが知られており、これまでに肺がんや2型糖尿病のリスクを低下させることが報告されている。今回、1日に2杯以上の緑茶の摂取が、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の発症リスクの低下に関連すると、アメリカ栄養学会の学会誌The Journal of Nutritionに発表された(2018; 148: 70-76.)

 COPDは全世界における死亡原因の第3位で(2010年、Global Burden of Disease Study,WHO)、喫煙や大気汚染物質などが主なリスク因子とされている。COPDと同様、喫煙により引き起こされる肺がんなどに対しては、緑茶によるリスク低下が報告されているが、COPD発症リスクと緑茶との関連についての研究は乏しかった。

 そこで、韓国のChang-Mo氏らは、韓国で2008年から2015年に行われた健康栄養調査(Korean National Health and Nutritional Examination Survey; NHAMES)のデータを用いて、1日2回以上の緑茶摂取とCOPD発症との関係を検討した。

 研究の対象としたのは、韓国の40歳以上の男女13,570人。1秒率(FEV1%)が70%未満の例をCOPDとした

  • 努力肺活量(FVC)・・・努力肺活量測定において、最大の吸気のあとに最大の速度で肺活量を全て呼出するときに計測された肺活量のこと。
  • 1秒量(FEV1)・・・努力肺活量測定において、最初の1秒間に呼出される量。閉塞性障害の重症度を評価する。
  • 1秒率(FEV1%)・・・1秒量の努力肺活量に対する割合のこと。FEV1/FVC×100で算出する。70%以上は正常、70%未満は閉塞性障害があると判断する。

 全く緑茶を飲まない集団でのCOPD発症率が14.1%であったのに対して、1日に2杯以上緑茶を飲む集団での発症率は5.9%だった。また、緑茶の消費量が増えると1秒率も上昇した(統計学的に意味のある相関関係が認められた)点から、緑茶1日2杯以上の摂取がCOPDの発症率低下に関係していることが示された。

 同氏らは、「COPDによる死亡や疾病負担が世界的に上昇している。緑茶は東アジアで日常的に摂取されており、その肺機能低下に対する効果について、さらなる研究が期待される」と述べている。

(あなたの健康百科編集部)