2011年9月2日 15時17分
掲載
5.子供のひきつけ
子供が突然「ひきつけ」を起こすと、症状が激しいあまりパニックに陥るお母さんもいる。しかし、重大な病気であるケースはまれ。子供の様子はゆとりを持って観察するように。
高熱によるものが多い
ひきつけは医学的には「けいれん」といい、脳の神経に何らかの異常が起こり全身の筋肉が引きつれた状態のことだ。ひきつけの症状には、体が棒切れのように硬くなるもの(強直=きょうちょく型)、緩んだり硬くなったりしてピクピク動くもの(間代=かんだい型)、力が抜けたりするもの(無緊張型)などがある。いずれも白目をむいて、意識がなくなることが特徴だ。
ひきつけの多くは、風邪で急に38℃以上の高熱が出たことによって起こる「熱性けいれん」で、乳幼児期、特に生後10ヶ月から4歳までのころに起こしやすく、10人に1人は経験しているという。約半数は1回きりの発作で起こさなくなり、4回以上起こすケースはまれだ。
また、激しく泣いたあとにぐったりして意識がなくなり、呼吸が一時的に止まって顔が紫色になったりする「泣き入りひきつけ」もよくあるが、普通20~30秒で正常に戻る。これも普通は4、5歳で起こさなくなるので心配はない。
物はかませないで
ひきつけが起きたら、
- まず涼しい所に寝かせる
- 衣服を暖める
- 吐き出した物による窒息を防ぐため顔を横に向ける
- 5分以内に止まるのが普通だから、5分程度は様子を見る
- 止まったら解熱薬で熱を下げる
─こと。そして次の日にでも小児科で診察を受けておくことは必要だ。
また、けいれんによって舌をかむようなことはめったにないので、これを防ごうとタオルなど物をかませないほうがよい。
ひきつけはてんかんや代謝異常、頭部外傷、脳腫瘍(のうしゅよう)、脳脊髄膜炎などでも起こる。
一刻も早く救急車を呼んで病院に連れていった方がよいのは、
- 5分たっても治まらない
- 熱があり、1日に何回も起こす
- 生後3ヵ月以下の新生児・乳児が発作を伴って起こした場合
─だ。
子供がひきつけを起こしたら、まず時計を見てどのくらい続いているかに注意すること。また、どのようなひきつけか、意識があったのかなかったのか。手足の動きに左右の差はあったかなかったかなど、まねができるぐらいにしっかり観察してほしい。発作が治ったあと、眠っていたか、気がついたかも観察するように。
記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの