補聴器の選び方―難聴程度や生活に合うものを
2012年2月22日 17時30分 掲載
補聴器の選び方―難聴程度や生活に合うものを
購入前に耳鼻科医の診断受けて
年を取るにつれて耳が聞こえにくくなる老人性難聴。このとき、聴力を補うために使うのが補聴器だ。自治医科大学医学部(栃木県)耳鼻咽喉科学教室の石川浩太郎講師は、補聴器を買う前に、まず耳鼻咽喉科医の診断を受けることを勧める。
雑音などの悩みも
難聴には、外耳から中耳までの音を伝える経路に障害が起きて音が聞こえにくくなる伝音難聴と、内耳から脳の聴覚中枢までの音を感じる経路に障害が起きて聞こえにくくなる感音難聴がある。老人性難聴は感音難聴の一つで、年齢とともに音を感じる経路の働きが悪くなって起こる。高い音から次第に音が聞こえにくくなり、声は聞こえても言葉が聞き取りにくくなる。
老人性難聴では適切な補聴器を使って聴力を補うとよい。しかし、単に補聴器を買って使うだけでは、雑音がひどい、聞こえ方に違和感があるなど、効果的ではない。
「その人の難聴の状態や生活環境に合った補聴器を選び、調整して使うことが大切です。このために、まず耳鼻咽喉科を受診して医師の診断を受け、連携している認定補聴器専門店など、信頼できる販売店を紹介してもらうとよいでしょう」(石川講師)
症状が軽いうちから使用を
老人性難聴では、多くの人がかなり難聴が進み、聞こえにくくなった段階で補聴器を使い始める。しかし、補聴器を使いこなすには、補聴器特有の聞こえ方に慣れる必要がある。このため、難聴が進行した状態から補聴器を使い始めると、上手に使いこなせない場合もある。
「補聴器の音に慣れるためには、難聴の程度が軽いうちに使い始めた方が有利です。まだ補聴器を使うには早いかなと思うくらいからがよいでしょう。周りの人に『最近、耳が聞こえにくい?』と指摘されたら、受診のタイミングです」(石川講師)
補聴器には、箱型や耳掛け型、耳穴型(挿耳型)などのタイプがある。選ぶ際には、自分の難聴の状態や生活環境、どんな音を聞こえるようにしたいかなど、具体的な条件と希望に合わせた補聴器選びが重要だ。補聴器は、使い始めてすぐ最大の効果が表れるものではなく、専門家による調整を経て、最良の効果が発揮される医療機器であることを覚えておきたい。
2010年12月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)



