2011年08月18日 公開

うつぶせで寝ると腎結石になりやすい

琉球大の研究グループが報告

 尿の通り道に結石ができる尿路結石。その1つに腎結石がある。琉球大学医学部(沖縄県)泌尿器科の秦野直・助教授らは、腎結石にかかっている人に、うつぶせで眠る人が多いことを突き止めた。同助教授は「寝相が結石の成因に関係する可能性があります」と言う。寝相と腎結石の関係について触れた報告は、これが初めてだ。

七転八倒の痛み

 腎臓から尿管、膀胱(ぼうこう)、尿道までを尿路と言い、ここにできた結石が尿路結石だ。できた場所によって腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石と呼ばれる。

 結石は、尿の中に含まれているシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウム、尿酸などの濃度が高くなって結晶ができ、それが大きくなったもの。

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 結石が腎臓から動いたりすると、「疝痛(せんつう)発作」と言って、七転八倒の激しい痛みが生じる。痛みは主に結石のある脇腹や下腹部、腰の後ろ側にも起こる。非常に痛いだけでなく、これを放っておくと結石によって尿の通過が悪くなって、腎臓の機能が低下したり、炎症を起こしたりすることもある。

 「結石ができる原因は、カルシウム代謝異常、尿路感染症、尿路における尿の滞り、長時間寝たきりであること、また、ある種の薬剤服用、水分摂取不足などが考えられています」と秦野助教授。

寝返りの回数は関連なし

 腎結石は、日本では100人のうち約4人が一生に1度かかるという。発症率は女性に比べて男性の方が2~3倍高く、40歳代や50歳代に多い。

 秦野助教授らは今回、睡眠中の姿勢も結石の成因の1つではないかと推測し、腎結石の患者57人の睡眠中の体の動きを調査。同時に、比較対照群として健康なボランティア114人の睡眠中の体の動きも調べた。

 その結果、睡眠中の寝返りの回数や左右への体の向きなどは、両群に大きな違いは見られなかった。しかし、腎結石の患者では、夜間睡眠中にうつぶせで寝ている時間の割合が平均で24.2%だった。一方、比較対照群では、夜間睡眠中、うつぶせで寝ている時間の割合は平均12.8%と少なく、両群で明らかな違いが見られた。

 同助教授は「なぜ、腎結石患者はうつぶせで寝ている時間の割合が多いのか分からないが、寝相が結石の成因に関与している可能性があります。結石はいろいろな成因が組み合わさってできるので、今後、さらに研究を続けていきたいと思います」と話している。

2002年3月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)