2011年12月07日 13:22 公開

乳児のうつぶせ寝減少で,今度は"絶壁頭"が問題に―米国

学会が予防の手引き

 米国小児科学会は先月末、「乳幼児の仰向け寝による頭蓋骨変形症の予防と管理」と題する手引きを、米医学誌「Pediatrics」(2011; 128: 1236-1241)に発表した。米国では1990年代初頭から、後頭部の一方が平らになる、いわゆる"絶壁頭"(斜頭症)の子供を診察する機会が増えているという。同学会は乳幼児突然死症候群(SIDS)予防のため、うつぶせ寝をさせないよう勧告しており、これが頭蓋(ずがい)骨変形例の増加につながっているとの見方を示している。

腹ばいで遊ぶ時間を設ける、頭の向きを毎晩変える...

 多胎や寝るときの体勢などが原因で起こる斜頭症は、頭蓋骨癒合症を除いては良性であることが一般的と同学会。小児科医やかかりつけ医は良性と悪性の鑑別を行う必要があるほか、保護者にあらかじめ斜頭症の進行を予防できる方策のアドバイスや、必要に応じて専門医を紹介することが求められるとしている。

 米国小児科学会の手引きによると、予防策としては生後すぐから毎晩頭の向きを入れ替えて寝かせることや、腹ばいで遊ぶ時間を一定時間設けることなどが示されている。頭蓋骨が最も変形しやすい生後2~4週までに、保護者は斜頭症予防に関するカウンセリングを受けるべきという。

 また、斜頭症と診断された場合、原則として手術やヘルメットなどによる治療は不要で、基本的には平らになっていない側の頭を下にして寝かせる、おむつ替えの際にできる首のストレッチなどを行うことが勧められている。

 一方、これらの方法を行ってもなお改善が見られない場合は、小児神経外科や脳顔面頭蓋の形成異常を専門とする医師などの専門家らと相談の上、ヘルメットなどの機械的な補正法を試してもよいとしている。ただし、同学会はヘルメットなどに関して「エビデンス(根拠となる研究結果)はまだない」との見解を示している。

(編集部)

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