2012年02月21日 公開

握力が強いと脳卒中リスク42%低下―米研究

歩行速度は認知症リスクと関連

 歩行速度や握力を測定することで、将来的な認知症や脳卒中リスクが予測できるかもしれない―。そんな研究結果が2月15日、米国神経学会の公式サイトに掲載された。研究を行った米ボストン医療センターのEric C. Camargo氏らによると、健康な男女2,400人を対象に検討したところ、歩行速度が遅い人や握力の弱い人は将来的な認知症や脳卒中リスクが高まる傾向があり、握力強い人は脳卒中リスクが42%低下するという。詳細は、第64回米国神経学会(4月21~28日、ニューオーリンズ)で発表される予定だ。

歩行速度が遅いと脳の総容積がより小さい

 Camargo氏らが対象としたのは、2,400人超の男女(平均年齢62歳)。歩行速度および握力を測定し、認知機能や脳スキャン検査を行った。最長11年にわたり追跡したところ、認知症発症者は34人、脳卒中発症者は70人だった。

 歩行速度の遅い人は、速い人よりも認知症を発症しやすい傾向が示された。また、65歳以上で握力の強いは、弱い人と比べて脳卒中および一過性脳虚血発作(TIA)の発症率が42%低下したが、65歳未満ではこうした傾向は認められなかったという。

 さらに、歩行速度の遅い人は脳の総容積がより小さく、記憶、言語、決断の検査では低得点だった一方、握力の強い人は脳の総容積がより大きく、記憶、言語、決断の検査で高得点をだったことも分かった。

 Camargo氏らは「患者の認知症および脳卒中リスクを知る一助となるだろう」とコメント。ただし、こうした関連については、何らかの病気が歩行速度や握力の低下を招いている可能性も考えられるため、さらなる研究の必要性を訴えている。

(編集部)

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