2012年06月05日 公開

乗り物で本を読むと乱視になる?

  車での移動中、息子がいつも本を読んでいます。 うわさで揺れる乗り物で本を読むと乱視になると聞いたことがあるのですが本当ですか?

なみ(女性 30代)

うそです。

 乱視は、角膜や水晶体のゆがみが原因で、屈折力に差が生じ、視界がぼけてしまう状態のことです。揺れる乗り物で本を読むことによって角膜や水晶体にゆがみが生じることはないので、乱視になるとは考えにくいのです。

 しかし、乗り物の中での読書が目に良くないことは本当です。乗り物内の照明は暗く、窓を通して入ってくる外側からの光によって読んでいるところが明るくなったり、暗くなったり、文字がちらつきます。乗り物と一緒に体も本も揺れるので、目は常に動く文字を追い、ピントを合わせようと調整しなければならなくなります。そのため目が疲れ、視力の低下につながる危険性があります。

 携帯電話やゲーム機、携帯情報端末などの画面を注視する場合は、なおさら目が疲れるので避けましょう。

 乗り物の中では、目をつぶったりのんびりと外の景色を見たり、目を休ませることをお勧めします。

中野 里美(なかの さとみ)

1990年、東京女子医科大学卒業後、慶應義塾大学医学部内科学教室に入局。都立広尾病院、国立病院機構栃木病院などを経て、2007年から三菱UFJニコス株式会社診療所勤務。同社において初代統括産業医として、社員の健康管理を行っている。日本内科学会総合内科専門医、日本糖尿病学会専門医、日本医師会認定産業医、労働衛生コンサルタント。