2012年07月04日 公開

変形性膝関節症の治療―原因となるO脚を矯正

ベルト固定の足底板も有効

 膝が痛くて歩行が困難になる変形性膝関節症は高齢女性に多く、年齢のせいにして我慢していると症状を悪化させることがある。「装具療法では、変形性膝関節症の原因となるO(オー)脚を矯正する足底板も使われており、効果が得やすくなっています」と、戸田整形外科リウマチ科クリニック(大阪府)の戸田佳孝院長は話している。

関節軟骨が擦り減る

 変形性膝関節症は、主に加齢が原因となって関節の軟骨が擦り減り、そのかけらが刺激となって炎症が起こって痛みが生じる。初期は、立ち上がったときや歩き始めに膝にこわばりを感じる程度だが、進行するとそれが痛みに変わってくる。やがて歩行中にも痛みが生じるようになり、階段や坂道の下り、でこぼこ道などが痛みのために歩きづらく、次第に膝を曲げることも正座もできなくなる。

 高齢になるほど患者数は増え、肥満、O脚、太ももの筋力の低下、そして女性であることが危険因子といわれている。

適正サイズを選ぶ

 「現在700万~1,000万人が変形性膝関節症にかかっています。ある調査では、女性の70歳代の60%、80歳代の80%に認められたという報告があります。高齢で太っていて膝の内側に痛みがあるなら、普段履く靴のかかとを見てください。かかとの外側が減っていればO脚の可能性があり、それが痛みの原因かもしれません」(戸田院長)

 変形性膝関節症の主な治療法には内服薬、ヒアルロン酸の関節注射、運動療法、装具療法などの保存療法と手術がある。装具療法では数年前に、伸縮性のベルト(捻挫用サポーター)にくさび型の足底板が固定された新型足底板が登場した。足の裏に足底板を当て、位置がずれないように足首からベルトで固定するものだ。

 「O脚の矯正に適し、屋内で過ごす時間が長い高齢女性の場合は装着時間も長くなるので効果を得やすいのです」と戸田院長。

 新型足底板は5つのサイズの中から適正なものを選ぶことができ、専門医で診断を受けたその日から使うことができる。戸田院長は、変形性膝関節症の疑いあれば医師に相談することを勧めている。

(編集部)

2009年7月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)