2012年10月03日 公開

日中の強い眠気は認知症のサイン? 高齢者対象の仏研究

 睡眠時間が足りているにもかかわらず日中に強い眠気を催す人は、睡眠時無呼吸症候群やナルコレプシーなどの病気が疑われるが、高齢者の場合、認知機能低下のサインかもしれない。フランス国立衛生医学研究所のIsabelle Jaussent氏らが、米医学誌「Sleep」(2012; 35: 1201-1207)に発表した研究結果によると、過度な眠気を訴えた高齢者で認知症リスクが1.39倍になったという。

不眠の訴え多い人では認知機能低下が抑制

 Jaussent氏らは、認知症のない高齢者で登録時の認知機能テスト(MMSE)が24点以上の、フランスの3都市に住む4,894人を8年間追跡し、不眠および日中の過度な眠気と認知機能低下との関係を検討した。

 登録時に不眠の訴え(睡眠の質の悪さ、入眠困難、睡眠維持困難、早朝覚醒)、日中の過度な眠気、睡眠導入薬の使用を評価。認知機能低下は追跡2、4、8年目のMMSEが4点以上下がった場合とした。

 その結果、日中の過度な眠気がある人では認知機能低下リスクが1.26倍で、独立した関連があることが認められた。特に認知症発症例では1.39倍とその関係が強かった。

 一方、不眠の訴えの多い(3~4項目)人と睡眠維持困難を訴えていた人では、認知機能低下リスクがそれぞれ23%、19%抑えられていた。睡眠の質の悪さ、入眠困難、早朝覚醒と認知機能低下との関連は認められなかったという。

 Jaussent氏らは「高齢者の日中の過度な眠気は、認知機能低下と認知症発症のリスクを示唆する早期の指標となる可能性がある」としている。

(編集部)

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