2012年10月31日 公開

不活化ポリオワクチン後の死亡例「接種との関連なし」

厚労省

 厚生労働省は10月29日、ワクチン関連の合同部会で、先日報道された不活化ポリオワクチン接種後19日目の死亡例について、接種した医師および評価を行った3人の専門医らが「ワクチン接種との関連はない」との意見であったことを報告。検討会に出席した委員、参考人らも「現行の接種体制を変える状況にない」という結論で一致した。

四種混合ワクチンも入念に副反応評価

 経口生ポリオワクチンに代わり、9月から定期接種化された不活化ポリオワクチン。1カ月間の延べ接種回数は100万626回に上ったが、10月3日には、接種した乳児が19日目で死亡したことが報告されている。

 今回の合同部会では、死亡例について、接種した医師と症例評価を行った3人の専門医が「ワクチン接種から長時間たっているため、死亡との関連はない」との見解で一致したことが示され、委員や参考人らからも異論は出なかった。

 なお、厚労省健康局の矢島鉄也局長は「一時の判断の誤りが大変な健康被害になることがあり、予防接種の副反応検討の役割は極めて重要」と冒頭であいさつ。9月に導入した不活化ポリオワクチン、11月に導入予定の四種混合(ジフテリア、百日ぜき、破傷風、ポリオ)ワクチンについては、専門家に向け「特にわが国での使用経験がないため、より入念に副反応(副作用)報告について評価を行っていただきたい」との意向を明らかにしている。

ヒブ・肺炎球菌ワクチン死亡例も「関連なし」

 合同部会では、ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンの死亡例についても報告された。今年4~8月のヒブワクチンの延べ接種回数は166万8,466回、小児用肺炎球菌ワクチンは182万7,814回。5月25日以降に8件の死亡例が報告されたが、「一部の基礎疾患のある例を除き、ほとんどの死因は乳幼児突然死症候群(SIDS)と判断するのが妥当で、ワクチン接種との関連を肯定できる因果関係はない」との結論が示された。

 両ワクチンについては昨年3月、死亡例報告をきっかけに厚労省が接種を一時見合わせるとの判断を下した。その後、専門家委員会での議論を経て「6カ月の対10万接種当たり死亡報告数が、因果関係の有無にかかわらず0.5を超えた場合に、専門家による調査会を開催する」との取り決めが公表されている。

 今回の対象期間では死亡報告数がこの基準を超えておらず、前回に比べても大きな変動がなかったことから、新たな対応を講じる必要がないと判断された。

(編集部)

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