2013年04月25日 公開

髪の毛で心臓病や糖尿病のリスク分かる? オランダ研究

ストレスホルモン高いと2.7~3.2倍に

 髪の毛を調べるだけで心臓病や糖尿病にかかる恐れがどのくらいあるかが分かる―。そんな研究結果を、オランダ・エラスムス医療センターのL. Manenschijn氏らが、4月17日発行の米医学誌「JCEM」(電子版)に発表した。秘密は髪の毛に出るストレスホルモン「コルチゾール」で、この濃度が高いと心臓病リスクが2.7倍、糖尿病リスクが3.2倍になるという。

頭皮から3センチ以上は過去3カ月に受けたストレス反映

 ストレスと心臓病、糖尿病などとの関係は、さまざまな研究から報告されている(関連記事)。その仕組みは、ストレスを受けるとコルチゾールなどストレスホルモンの分泌が促進され、血圧の上昇やインスリン分泌の抑制などが引き起こされるというもの。また、コルチゾールが多過ぎると脳に障害を負い、さまざまな病気を引き起こすと考えられている(関連記事)。

 Manenschijn氏らは、オランダの首都アムステルダムに住む65~85歳の574人の中から、髪の毛が十分にある283人(年齢中央値75歳、女性66%)を対象に、後頭頂部にある頭皮から3センチの髪の毛150本を採取。コルチゾール濃度から心臓病や糖尿病のリスクを測定した。なお、頭皮から3センチの髪の毛は、過去3カ月間に受けたストレス(コルチゾールへの暴露)の平均を反映しているという。

 コルチゾールの濃度によって4つのグループに分けたところ、最も低いグループに比べた心血管疾患(心臓や血管など循環器全体の病気)のリスクは、二番目に低かったグループで1.9倍、二番目に高かったグループで2.0倍、最も高かったグループで2.7倍と上昇していた。冠動脈疾患(心臓を動かす冠動脈の病気)や末梢(まっしょう)動脈疾患(手足の動脈が詰まる病気)もコルチゾール濃度が高いほどリスクが上昇しており、脳卒中でも低い2グループに比べ高い2グループでリスクが3.5倍になっていた。

高血圧やリンゴ型肥満と同等

 糖尿病についても、最も低いグループに比べて最も高いグループでリスクが3.2倍だった。なお、コルチゾールとBMI(肥満指数)、腹囲(ウエストサイズ)、年齢の関連認められず、喫煙状況による差もなかった。ただ、アルコール摂取量の多いグループはコルチゾール濃度が高かったようだ。

 Manenschijn氏らによると、コルチゾール濃度が上昇するにつれて心臓病リスクが増加する程度は、高血圧や内臓脂肪型肥満(リンゴ型肥満)などとほぼ同等だったという。同氏らは「コルチゾール濃度が長期間上昇している状態は、心臓病の重要な危険因子であることが示唆された」と結論付けている。

(編集部)

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