2013年10月11日 公開

喫煙で脳卒中・死亡リスク2~3倍に―心房細動患者を検討

デンマーク研究

 心房が痙攣(けいれん)するように小刻みに震え、心臓が正常な働きができなくなる心房細動。不整脈の一種で、脳卒中や死亡の危険性を上げる要素だが、その中でも喫煙者はさらにリスクが上昇するようだ。デンマーク・オールボー大学病院のIda Ehlers Albertsen氏らは,喫煙習慣がある心房細動患者では、喫煙習慣のない患者と比べて脳卒中や死亡のリスクが2~3倍に上ると、10月3日発行の米医学誌「Chest」(電子版)に報告した。リスクの上昇度は男性より女性で大きかったという。

大量喫煙の女性では3.6倍

 Albertsen氏らは,デンマークで行われた研究の参加者5万7,053人のうち、心房細動にかかった3,161人(男性2,032人,女性1,129人、平均年齢66.9歳)を中央値で4.9年間追跡。喫煙と脳卒中(脳梗塞)、死亡との関係を検討した。喫煙者は33.9%、禁煙者(元喫煙者)は36.5%だった。

 脳卒中と死亡のリスク(絶対リスク)は、喫煙したことがない人で100人当たり年間3.2人、禁煙者で同4.6人,少量喫煙者で同8.1人,大量喫煙者で同11.5人だった。なお、大量喫煙者はたばこの消費量が1日25グラム以上(たばこ1本1~4.5グラムで計算)としている。

 ビタミンK拮抗薬の影響を除外して検討したところ、喫煙したことがない人と比べた大量喫煙者の脳卒中・死亡リスク(相対リスク)は男性で2.73倍,女性で3.13倍だった。さらに,高血圧や糖尿病,脳卒中の経験,年齢などの影響を除外して検討すると、大量喫煙者の男性では2.17倍に低下したが,女性では3.64倍に上昇。女性の多量喫煙者で脳卒中や死亡のリスク上昇が大きいことが分かった。

 心房細動患者では男性よりも女性で脳卒中になりやすいことが報告されているが(「BMJ」2012; 344: e3522,「JAMA」2012; 307: 1952-1958),これらの報告に喫煙習慣が考慮されていなかったという。

(編集部)

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