2014年04月03日 公開

リウマチ患者にとって育児は大変? 専門家がアドバイス

神戸大リウマチ教室

 育児は、健康な人にとっても心身に大きな負担がかかる。関節に痛みを持っている関節リウマチ患者の場合、子供の誕生は喜ばしいことではあるものの、自分の体調を気遣うことと育児を両立させるのはとても難しい課題だ。2月27日に開催された神戸大学の整形外科リウマチ教室「若いリウマチ患者さんへ:就職や妊娠、育児について」の中で、同科の三浦靖史准教授が関節リウマチ患者の育児について講演。「関節リウマチ患者の育児は家族総動員体制で!」などとアドバイスした。

パートナーの協力と理解が不可欠

 育児は健康な人であっても、慣れない姿勢での授乳や抱っこなどにより、腱鞘(けんしょう)炎や関節炎、肩凝りなど体の痛みを生じるケースは非常に多い。また、産後うつ病などの気分障害が現れることも少なくない(関連記事:産後うつ病、出産後女性の15~20%で発症)。

 関節リウマチ患者は関節に痛みを持っている場合が多く、また、気分障害を併せ持っている患者も少なくないため、こうした育児に伴う心身の変調は大きな問題となる。「関節リウマチ患者の育児には、配偶者の協力と家族の理解がよりいっそう重要」と三浦准教授は言う。

大変さがいつまでも続くわけではない

 関節リウマチ患者にとっての育児の問題は、母親だけに起こるわけではない。50~60歳代の患者が、里帰り出産の娘と孫の世話に追われて症状を悪化させる、とケースも意外と多いようだ。そのため、家族みんなで育児に取り組む環境を整えることが大切となる。

 「初めての育児は想像以上に大変であることは間違いありません。でも、子供は必ず成長していくので、大変さがいつまでも続くわけではないし、大変ながらも育児生活の中で得られるものもたくさんあります。家族みんなで協力しながらプラス思考で取り組んでもらえれば」と三浦准教授はアドバイスした。

(長谷川 愛子)

神戸大学 整形外科リウマチ教室
 神戸大学整形外科では、関節リウマチ患者が自分の病気についての理解を深め、より良い療養生活を営めるアドバイスを伝える目的で、2003年から毎月1回、同大学病院で患者教室を開講している。同院に通う人だけでなく、他の医療機関や診療科で治療を受けている関節リウマチ患者、患者の家族、医療関係者など、関節リウマチに関心を寄せる全ての人に門戸を広げている。

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