2014年05月14日 公開

子供の虫歯予防に歯科検診は「根拠不十分」―米勧告

フッ素の塗布は推奨

 乳歯は虫歯の進行が速く、永久歯の虫歯にも関係するといわれている。子供の歯を虫歯から守るには、保護者や周囲の人々が気をつけなければならない。予防法の一つとして多くの施設で行われている定期的な歯科検診だが、米国では推奨されていないのはご存じだろうか。米政府の諮問機関である米国予防医療サービス対策委員会(USPSTF)は、5歳以下の虫歯予防に関する勧告を10年ぶりに改訂し、これまで同様、定期的な歯科検診は「根拠不十分」として推奨されなかった。一方、新たに、乳歯にフッ素(フッ化物)を塗ることが推奨されている。

キシリトールの効果も根拠不十分

 厚生労働省の「健康日本21」では、乳歯の虫歯予防のための定期歯科検診について、「フッ化物歯面塗布を伴う」ものについての効果を紹介しているが、歯科検診そのものの有効性については説明していない(ただし、1歳6か月児歯科健康診査は「効果的」としている)。

 USPSTFはこれまで、虫歯予防を目的とした定期的な歯科検診について「エビデンス(根拠となる研究結果)が不十分(グレードI)のため勧告なし」としていた。今回の改訂でもこれが据え置かれた形だ。

 一方、フッ化物に関しては積極的に勧めている。北米などでは虫歯予防のためにフッ化物を加えた水道水が提供されているが、今回の勧告では従来通り、それ以外の地域では生後6カ月でフッ化物を使うよう指導することを推奨(グレードB)。また新たに、全ての乳幼児で乳歯が生え始めた時点でフッ化物を塗ることを推奨した(グレードB)。その根拠として、最近、カナダやオーストラリア、米国で行われた質の高い研究結果を根拠の一つとして紹介している。

 勧告には盛り込まれていないが、キシリトールについては、虫歯予防が期待されているものの、現時点では推奨できるほどの根拠がないとしている。

(編集部)

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