2014年10月16日 公開

エボラ、11月中に食い止めなければ世界的流行か

国連担当官が示唆

<strong>国連安保理の様子</strong>(msnbc電子版より)
国連安保理の様子(msnbc電子版より)

 国連エボラ対策担当トップのアンソニー・バンベリー氏は10月14日、国連安全保障理事会で、感染者の管理など4つの目標のうち一つでも達成できない場合、「人類は(エボラウイルスの制圧に)失敗する」とコメント。これまでの対策が不十分だった点を振り返った上で、「目標を達成できなければ、エボラウイルス感染者は爆発的に増える」と世界的流行も示唆した。公式サイトで公表されている議事録では、「11月末までに感染者の7割を入院させ、死者の7割を安全に埋葬しなければならない」とする世界保健機関(WHO)の助言も紹介されている。

"未曽有の危機に直面"

 派遣先の西アフリカ・ガーナからテレビ中継で会議に参加したバンベリー氏は、これまでエボラウイルスがある程度抑えられたのは、(1)感染者が誰と接触したかの確認、(2)感染経路の把握、(3)感染者の管理、(4)安全な埋葬―の4つの目標を達成し、人々に役立つ情報を提供してきたたまものとコメント。しかし、これらのうち一つでも達成できなかった場合、エボラウイルスの制圧に「完全に失敗する」と警告した。

 「完全に失敗」した場合、「エボラウイルスの感染者は劇的に増える」と世界的な流行拡大の可能性を示し、「人類は新たな危機に合った対策を持ち合わせていない」と、未曽有の危機に直面していることを示唆した。

 国連公式サイトの議事録では同時に、WHOの「10月1日から60日以内にエボラウイルス感染者の70%を入院させ、エボラウイルス病(エボラ出血熱含む)で死亡した人の70%を安全に埋葬しなければならない」とする助言を紹介している。

人類とのレースにエボラがリード

 バンベリー氏は、感染者が毎日、爆発的に増えていく状況を"耐え難い挑戦"とし、自身がトップを務める国連エボラ非常事態派遣団「UNMEER」で9月19日以来、行ってきたさまざまなエボラ対策のほとんどが不十分だったと反省。同15日に開かれた定例会見では、記者らに対して「エボラはいち早くスタートを切り、人類との"レース"でリードしている」と説明している。

 今後、目標を達成するためには、より多くのベッド(病床)と、エボラについての教育を受けたスタッフが必要とした。

 なおバンベリー氏は、エボラウイルスが空気感染できるよう変異する可能性も指摘している。

(小島 領平)

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