2015年01月07日 公開

ヨガが心臓病の予防に有効、効果は有酸素運動と同じ

米報告

 ランニングやサイクリング、ウオーキングなどの有酸素運動を続けると健康に良い効果があることが知られている。その一方で、体力の問題や膝の故障などによって有酸素運動ができない人もいる。こうした中、米ハーバード大学公衆衛生大学院のPaula Chu氏らは、過去に行われた37件の研究を調べた結果、ヨガを行っている人で心臓病や動脈硬化などの心血管病を招く検査値が改善したと、昨年12月16日発行の医学誌「European Journal of Preventive Cardiology」(電子版)に報告した。その効果は、有酸素運動を行っていた人と同等だったという。

肥満度や血圧、コレステロールなどが改善

 Chu氏らは2013年12月までに英語で発表された論文のうち、ヨガの効果を検討した32件の研究結果についてまとめて分析した。

 その結果、運動をしていない人に比べ、ヨガをしていた人ではBMI(肥満指数)が0.77減、最大(収縮期)血圧が5.21mmHg減、悪玉(LDL)コレステロールが12.14mg/dL減、善玉(HDL)コレステロールが3.20mg/dL増と、心血管病やメタボリックシンドロームの遠因となる検査値が改善した。

 また、体重(2.32キロ減)、最小(拡張期)血圧(4.98mmHg減)、総コレステロール(18.48mg/dL減)、中性脂肪(25.89mg/dL減)、1分間の心拍数(5.27拍減)も改善。一方、糖尿病の基準となる血糖値(空腹時)やヘモグロビン(Hb)A1cに関しては、統計学的に意味のある低下は認められなかった。

 こうした効果は有酸素運動(エアロビクス、サイクリング、ランニング、速歩など)をしていた人と変わらず、Chu氏らは、ヨガと有酸素運動の効果は同等なことが示されたとしている。

ストレス改善効果が影響?

 また、治療薬を服用している糖尿病患者や心臓病患者がヨガを行った場合では、体重やBMI、血圧、脂質値(コレステロールなど)、血糖値、HbA1c、心拍数の改善が認められた。治療薬の代わりにヨガを行った場合はその効果が弱くなったが、一部の研究では薬よりもヨガの方が血圧や体重のコントロールに優れていることが示され、禁煙に対するヨガの効果を示した研究もあったという。

 Chu氏らは、各研究の結果にばらつきがあり、質もそれほど高くないなどの欠点を挙げつつ、「高価な機器や技術が不要な点や多くの人が利用できることなどを考慮すると、ヨガは費用対効果の高い治療・予防法になる可能性がある」とコメントした。

 ヨガが心血管病やメタボの遠因となる検査値を改善する仕組みについては、「不明だが、ヨガのストレス改善効果が体の機能に良い影響を与えているのかもしれない」と指摘。さらに「ヨガにも有酸素運動と同じく何らかの生理的な効果があり、有酸素運動にも何らかのストレス解消効果やリラックス効果があるのではないか」と考察している。

(編集部)

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