2015年03月30日 公開

1日3杯のコーヒーで死亡リスク24%低下―国がんなど調査

9万人超える日本人を大調査

 コーヒーを1日に3~4杯飲んでいる人は、ほとんど飲まない人と比べて死亡率が24%低いことが、9万人を超える日本人を調査した結果、分かった。この研究結果を、3月11日発行の米医学誌「American Journal of Clinical Nutrition」(電子版)に報告した国立がん研究センターがん予防・検診研究センターの齋藤英子氏(東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学)らによると、コーヒーは心臓病や脳卒中、肺炎など呼吸器の病気による死亡リスクの低下にも関連していたという。

1日5杯以上では効果弱まる

 齋藤氏らは今回、国立がん研究センターや全国11保健所などが共同で行っている日本人約10万人が対象の「JPHC研究」に登録された40~69歳の9万914人(男性4万2,836人、女性4万8,078人)について、1990~94年から約19年間、追跡調査した。

 その結果、コーヒーを「ほとんど飲まない」と回答した人と比べ、コーヒーを飲んでいる人は死亡リスクが下がっており、特に1日3~4杯飲んでいる人で24%減と最も低かった。ただし、1日5杯以上飲んでいる人では、死亡リスクの低下が1日1~2杯飲んでいる人と同じ程度に効果が弱まっていた(1日1杯未満9%減、1~2杯15%減、5杯以上15%減)。

 また病気別でも、1日の3~4杯の人では、心臓病による死亡リスクが36%、脳卒中による死亡リスクが43%、肺など呼吸器疾患による死亡リスクが40%低かった(表)。一方、がんによる死亡リスクには、コーヒーを飲む量による差が見られなかったという。

カフェインがクロロゲン酸などが好影響か

 齋藤氏らは、コーヒーと心臓病や脳卒中による死亡リスク低下との関連が示された点について、「これまでの研究と一致した結果」と説明。コーヒーには、糖の吸収を緩やかにしたり血圧を低下させたりする作用があるクロロゲン酸や、血管の内側の状態を改善するカフェイン、血の塊(血栓)をできにくくする作用があるピリジニウムが含まれており、これらが関与した可能性があるとの見方を示している。

 また、呼吸器疾患による死亡リスクとの関連については、「気管支拡張薬と似た作用があり、肺の機能を改善するカフェインが好影響をもたらしたのではないか」と考察した。

 一方で、糖尿病患者ではコーヒーによる死亡リスクの低下は認められなかったことを指摘。海外のこれまでの研究でも一定した結果が得られていないとし、さらなる研究で検討する必要があるとしている。

(編集部)

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