2015年09月01日 公開

食事制限なし! 「シャングリラダイエット」を3日間試してみた

食事の合間にオリーブオイルや砂糖水

 食事制限をせずに痩せられる―。そんなシェイプアップの方法は人類の夢である。以前より、スープダイエットなど、食材を絞ることで、好きなだけ食べてもいいというダイエットは存在していたが、近年、この食事制限をしないタイプのダイエットで、米国で注目されているものがある。それが「シャングリラダイエット」と呼ばれるものだ。食事の合間にオリーブオイルか砂糖水を取るという、このハードルの低いダイエット法を3日間試してみた。

ネットでは興味持つ人が多数

 「シャングリラダイエット」は、米カリフォルニア大学の心理学者、故セス・ロバーツ氏が考案したもの。その手法は簡単で、「食事の前後1時間以上を空け、オリーブオイルあるいは砂糖水を摂取する。同じく食前後1時間、水以外は飲まない」だけだ。

 どうやら、オリーブオイルや砂糖水といった味気のない食品を取ることで、体内のセット・ポイント(体の理想的な体重設定)が下がり、食欲も抑えられるため、結果として痩せられるというものらしい。何か納得し難い部分もあるが、上記のことを行えば食事制限はなしという難易度が低いダイエットのため、これで本当に痩せられるなら非常に便利な方法だろう。

 実際、ネットでも「シャングリラダイエット気になる!」という書き込みや、「確かに減っている気がする...おなかがすぐ一杯になる」「確かにびっくりするぐらい食欲はなくなりました」など、実際に効果があったとする報告が書き込まれており、この手軽なダイエットが人々の興味を引いていることは確かなようだ。

痩せたい体重によって服用する量を調整

 そこで、3日間ほど実際にこのダイエットを行い、食欲が減るのかどうかを試してみることにした。シャングリラダイエットの大きな特徴は、痩せたい体重によってオリーブオイルや砂糖水の服用する量が違う点だ。

 目標とする体重がマイナス9キロ以内であれば、オリーブオイルの場合は大さじ1.5杯、砂糖水は大さじ4.5杯、マイナス18キロまでならそれぞれ大さじ3杯、大さじ9.5杯、マイナス18キロ以上ならそれぞれ大さじ3.5杯、大さじ10.5杯程度を飲むとされている。今回は一番効果を実感できるだろうと思われるマイナス18キロの設定でやってみることにする。

オリーブオイルでは食欲抑制効果感じられず

 まず用意したのは、このオリーブオイル。どうやら風味は少ない方がいいということだったので、エキストラバージンオイルではないものを使用。これを1日3回、最後の1回を大さじ1.5杯、他を大さじ1杯で飲むということにした。

 確かに1日目こそ、オリーブオイルを飲んだ直後は、味気なさと油をそのまま飲むという慣れない行為に対するショックからなのか、一時的に食欲はなくなり、その結果として食事量が減って体重も0.5キロほど下がった。

 だが、2日目に入ると慣れてしまい、食欲がなくなるどころか、口の中の油をさっさと流したいという気持ちが勝り、炭酸飲料を飲みたくなる始末で、2日目は体重の増減がなかった。

 3日目は夕食に友人と焼肉を食べに行ったからなのか、なんと1キロ増で3日間の総計で0.5キロ増。もしかすると、このまま続ければ本当に食欲がなくなるのかもしれないが、3日間では食欲抑制効果は一切感じられなかった。

砂糖水では3日間で1.1キロ減!

 次に、もう一つの選択肢である砂糖水をトライ。こちらは水350㏄に対して砂糖を大さじ1杯入れた程度の濃度のものを摂取するのだという。オリーブオイルと同じく、風味が強過ぎてはいけないということなので、普通の精製糖を使い、1日3回、大さじ3.5杯ずつ飲むことにした。

 こちらはオリーブオイルよりはだいぶ飲みやすいのだが、中途半端な甘さのものを中途半端な量で摂取したからなのか、より空腹を感じるようになってしまった。オリーブオイルのときのように増えてしまうようなことがあっては、さすがに記事的に問題があると考え、きっちりと間食を抑え、食事制限なしとはいえ馬鹿食いはしないように気を付けた結果、1日目で0.4キロ減、2日目で0.2キロ減、3日目で0.5キロ減の3日間計1.1キロの減量に成功。

 とはいえ、これはあくまで自主的に節制したからで、楽して痩せられるというシャングリラダイエットの魅力をあまり感じられなかった。もちろん食欲が落ちることもなく、これならいっそ間食を一切断った方がまだ楽なのではないだろうか。

レコーディングダイエットのようなもの?

 体重の増減はともかくとして、空腹感の軽減と言う意味では、かなり効果に疑問符が付くと思われるこのシャングリラダイエット。上述の通り、ネットでは食欲が実際になくなったという意見もあるため、個人差はあるのかもしれないが、中途半端に間食をするという意味では、かなりつらいというのが個人的な感想だ。

 こちらもあくまで個人的な推測になってしまうのだが、このダイエットのキモは、(1)「食事の前後一時間、水以外は口に入れない」というルールにより、だらだらと食べ続けるような事態にならない、(2)他の時間はオリーブオイルや砂糖水を取ることで「今自分はダイエットをしているんだ」という自覚を持ち続けることができ、間食を我慢できる―というものではないだろうか。

 いわば、レコーディングダイエットや、冷蔵庫に太った自分の写真を貼っておく、というダイエット方法と同じく、自分の意識に訴えるタイプのダイエットだと言えるだろう。そういった意味では、人によっては効果があるのも頷ける話だが、「食事制限をしなくても勝手に食欲が減る!」というこのダイエットのうたい文句を信じてやると、筆者のように肩透かしを食うことになる人も多いのではないだろうか。

 やはり、痩せるために全く努力がいらないなどというウマい話はなかなかないということを改めて実感した次第である。

(あなたの健康百科編集部)