2015年12月04日 公開

脂肪抑えた食事は効果薄い? 長期結果で糖質制限食と差

米研究

 炭水化物(糖質)の量を抑えた低炭水化物食(糖質制限食)のダイエット効果が注目される中、その存在感を失いつつある低脂肪食。心臓病や脳卒中、動脈硬化を予防するとして、現在も専門家に推奨されている一方、推奨する根拠(エビデンス)がないという専門家からの指摘も相次いでいる。米ハーバード大学医学大学院と同大付属のブリガム・アンド・ウイメンズ病院のディアドラ・トビアス氏らは、過去の研究結果を分析した結果、低脂肪食のダイエット効果は、長期的には糖質制限食と比べて低かったと、英医学誌「Lancet Diabetes & Endocrinology」12月号(2015; 3: 968-979)に報告した。

普通の食事よりは効果あり

 トビアス氏らは、2014年7月までに行われた低脂肪食と他の食事法を比較した53研究、6万8,128人分のデータを分析し、1年以上の減量効果を調べた。なお、サプリメントや食事以外のダイエットを行った人、妊婦は除外した。

 その結果、糖質制限食との比較では、低脂肪食よりも糖質制限食の方が減量効果が高く、人数で調整した平均(加重平均)で1.15キロの差があった。また、脂肪を制限しないほかの食事との比較では差が認められず、普通の食事との比較でのみ効果があった(加重平均で5.41キロ)。さらに、脂肪が多い食事の方が減量効果が高い場合もあったという。

 トビアス氏らは「低脂肪食は、長期的な減量効果についての科学的裏付けがない。どのような食事法でも、成功させるには長期的に続けることが重要であり、食事内容が健康面に与える長期的な影響も考慮すべき」と述べている。

 低脂肪食を推奨する根拠となる優れた研究結果(エビデンス)がないにもかかわらず、低脂肪食を推奨するのはなぜなのか。その理由の一つに、脂肪は食べ物の重さに対するカロリーが炭水化物やタンパク質の2倍以上のため、脂肪摂取を減らせば自然と減量につながるだろうという考え方があるという。しかし、この点についてトビアス氏らは「今回の堅牢なエビデンスは、明白に逆の結果を示している」としている。

(あなたの健康百科編集部)

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