2016年01月28日 公開

命に関わる低体温症、防ぐには「室内でも帽子かぶる」

米当局が推奨

 世界各地で厳しい寒さが続く中、米国の医学研究機関である国立衛生研究所(NIH)は1月25日、高齢者が低体温症にならないようにするための対策をまとめ、公式サイトに公表した。「室内でも帽子を着用」「外出時には、しっかり充電した携帯電話を持つ」など、今すぐ取り入れられそうな対策が並ぶ。体の中心部の温度が極端に下がり、さまざまな障害が起こる低体温症は、最悪の場合、死に至る(凍死する)ことも。NIHは「加齢に伴い寒さや暑さを感じにくくなるため、高齢者は室内でも低体温症になる可能性がある」と注意を呼びかけている。

一部の薬や糖尿病リスクに

 この冬、日本列島を襲った大寒波だが、海の向こうの米国や韓国、中国、台湾などでも観測史上最低の気温が記録され、大雪や寒さによる死者が相次いだ。中でも寒さに慣れていない人が多い台湾では、高齢者を中心に多くの人が低体温症や心臓発作などで亡くなったと報道されている。

 高齢者が低体温症になりやすいのは、年齢を重ねるにしたがって寒さや暑さを感じにくくなるためだ。また、高齢者は複数の薬を飲んでいることが多いが、薬の種類によっては低体温症の危険性を高めるものもあるほか、糖尿病など一部の病気が低体温症になりやすくさせることも分かっている。

 NIHでは「極端な寒さはもちろん、わずかな気温の低下でも高齢者の場合は低体温症となる危険性がある」と注意を喚起。「しゃべり方がいつもより遅い」「呂律(ろれつ)が回らない」「眠気」「混乱」「腕や足の震え、または硬直」「体を思うように動かせない」「反応が遅い」「脈が弱い」といった症状のある人を見かけたら、すぐに救急車を手配するよう呼びかけている。

 また、高齢者の低体温症を防ぐ方策として、以下の4点を挙げている。

  • 寒い中、外出しなくてはならない場合には、帽子とスカーフ、手袋またはミトンを着用し、頭や手から体温が逃げないようにする。中でも頭からは体温が逃げやすいので、特に帽子は重要
  • しっかり充電された携帯電話を持ち、外出することを誰かに知らせておく
  • 確実に適切な室温が保たれるようにする。一部の専門家は高齢者が過ごす室内の温度は20度以上が望ましいとしている
  • 室内でも暖かく過ごすために長袖の下着、靴下、室内履きを着用すること。足や肩にブランケットなどをかけ、室内でも帽子をかぶるべき

(あなたの健康百科編集部)

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