心肺蘇生やAEDをマスター!「上級救命講習」に行ってみた

2016年04月01日 公開

心肺蘇生やAEDをマスター!「上級救命講習」に行ってみた

 突然の心肺停止時、救急車が来る前に心臓マッサージや人工呼吸ができれば生命が助かる可能性がぐんと上がるそうです。適切な応急手当を実施できるようになるために、上級救命講習会に参加してきました。

8時間の講習を受講

 災害や事故のニュースを見ているときにも、何もできない自分に胸がざわざわすることがあります。目の前で突然、家族がや恋人が倒れたら絶対に助けたいし、見ず知らずの人が道で倒れていても助けたいと思います。

 自分の身近で起きたことで印象深いのは、ペットの猫が痙攣(けいれん)を起こして倒れた時のこと。人工呼吸と心臓マッサージを見よう見まねで試みたものの、いまいちやり方が分からず、亡くなってしまいました。

 何もできないより、できた方がいいに決まっていますし、何かあった時に救命ができるようになりたいなあ! と思って受講することにしました。

 初めて応急手当を学ぶ人には、3時間で学べる普通救命講習と8時間かけて学ぶ上級救命講習があります。どちらにも心肺蘇生とAEDの使用法の講習があり、上級だと、そこに小児や乳児の蘇生法や傷病者の管理の仕方、三角巾をつかった応急手当の仕方などが加わります。

 今回は、上級救命講習を選択。朝の9時から夕方の5時までと一日がかりの講習なのに、なかなか人気のようで都内での予約が取れません。申し込もうとした時から2カ月後まで空きがありませんでした。

 ちなみに上級救命技能を認定され、認定証をもらうのに一番大切なことは「元気良くやること」だそうです。多少間違えたくらいで不合格にはならないので安心してください、と指導員の方に最初に言われました。

 まずは心肺蘇生の講習から。胸骨圧迫と人口呼吸を併用しての練習です。練習用の上半身だけの人形がごろごろと転がっています。

 ちなみに、胸骨圧迫とは心臓マッサージのこと。首の下からおなかの上辺りまでを中心に通っている太い骨が胸骨なのですが、両胸の中心部分を絶え間なく強い力でグッグッと圧迫するため、こう呼ぶそうです。圧迫する場所が右や左にずれているとあばら骨を折ってしまうこともあるそうで、「心臓マッサージ」より的確な表現だなあ、なるほど、と感心しました。

 30回、胸骨圧迫をすると、そのあと人工呼吸を3回行うことが適切だといいます。顎を持ち上げて、配布されたマウスピースをつけて息を吹き込みます。

 このとき「倒れている傷病者の口元が嘔吐(おうと)物などで汚れていた場合は、人工呼吸はしなくてもよい」と言われました。「ただし、その場合も胸骨圧迫だけはしてください」(指導員の方)とのこと。

 確かに、マウスピースがない人工呼吸はキスと同じなので、見ず知らずの人にするには非常に抵抗があります。でも、「そんな考えじゃだめだ!」とか「生命の危機に抵抗感を持つなんて恥ずかしい!」とは決して言われないので、少しホッとします。

 二人一組になって、人工呼吸や胸骨圧迫の練習をして、午前の部は終了。一番大切なことは「元気良くやること」という指導なので、みなさん元気よくやっていました。

 胸骨圧迫するのは、女性の力だとなかなか大変で、息切れしがちですが、恥ずかしがらずに元気良くやっていると頑張れます。

AEDは電気ショックを起こして心臓を動かすものではない

 そのあとはAED講習です。AEDの中を開くと、電源ボタンが1つと心臓に貼るパッドが2つ。見た目は、複雑なものではありませんでした。

 電源を入れると音声案内が流れて、その通りにやればいいだけなのです。簡単に説明すると、右胸の横と左脇腹にパッドを1つずつ貼って、ボタンを押す。心臓を挟むように電気を流す、という感じです。

 私は、AEDとは電気ショックのようなものだと思っていたのですが、違いました。突然、心停止となった原因の不整脈に対してAEDで電気を流し、心臓が本来持つリズムに回復させるものだそうです。

 AEDの内部に高性能の心電図解析装置が付いていて、電気ショックが必要かどうかが判断されるそうです。ちなみに必要ない場合は、スイッチを押しても電気は流れないとのこと。AED、すごい!!

 幼稚園や保育所など子供が多い所には、小児用のAEDも設置されているそうです。大人用のAEDを子供に使ってもいいけれども小児用は大人には使えないそうなので、そういう知識も必要ですね。

認定証をもらえるとうれしい! 履歴書にも書ける!!

 最後は、応急手当。直接圧迫止血法や三角巾を使っての包帯法などを二人一組になって練習したあと、今日一日で、受講したことについての簡単なテストがあります。

 ひっかけ問題もあるものの、いずれも○か×をつけるというもの。間違えてもペナルティーはありません。一日元気に講習していたら大丈夫なはずです。

 講習終了時にもらえるのが認定証。やっぱり、一日がかりで受講したのでとてもうれしかった! 国家資格ではないものの、履歴書などにも書けるそうなので、「英検3級」くらいしか書くことのない私の履歴書の空欄も埋まります。

 これでもし、誰が倒れていても、何もできずにオロオロばかりしないで済みそうです。 救急現場で、慌てることなく救命処置、できるように頑張ります。

(文・イラスト/うさぎ野ロッコ)

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