2018年07月05日 06:00 公開

マダニから身を守るためのヒント

 初夏は、家族や友人とハイキングに出かけたり、スポーツやバーベキューなど屋外でのレジャーを楽しむのに最適な季節である。しかし、招かれざるゲストがあなたのパーティーに現れるかもしれない。マダニもこの季節を好むのである。米・マサチューセッツ総合病院のN. Stuart Harris氏は「屋外でのレジャーではマダニに注意が必要」とし、マダニから身を守りながらレジャーを楽しむヒントを同院のウェブサイトに掲載した。

DEET 12〜25%の防虫剤が有効

 マダニは血液を吸うためにヒトをかんだ際に、ライム病を引き起こす可能性がある細菌のライム病ボレリアを媒介する寄生虫で、特に米国東北部では、ライム病は大きな懸念事項である。ライム病の症状は発熱、頭痛、疲労感、発疹などで、さらに関節炎、動悸、顔面筋緊張の低下など重篤な合併症を引き起こす場合もある。

 日本では、1986年に初のライム病患者が報告されて以来、数百人の患者が見つかっている。特に北海道や長野県を中心に年々報告数は増えている。マダニが媒介する感染症は、ライム病以外にも日本紅斑熱、野兎病、重症熱性血小板減少症(SFTS)、ダニ媒介性脳炎などがあり、注意が必要である。

 Harris氏は「ダニは蚊とは異なり、昼夜を問わず活動的である。しかし、幾つかの簡単な対策によりダニ媒介性疾患を発症するリスクを減らすことができる」と述べている。同氏によるマダニ対策法は以下の通り。

・バリアをつくる:長袖と長ズボンを着用し、ズボンは靴下の中に入れる。マダニは足や足首の周りにつかまり、ゆっくりと体を這っていく傾向にある
・DEETを含む防虫剤を使用する:DEETは12〜25%の濃度で十分だが、ラベルをよく読む。DEETは小児には使用できるが、乳児には使用できない
・庭の掃除をする:分解され有機物になりうる落ち葉を取り除き、草は短く刈る
・自分や子供、ペットが室内に入る際にマダニをチェックする:頭の上、耳の中と周り、脇の下、腹部、膝の後ろ、脚の間、そして腰の部分なども見て全身のチェックをする。シャワーを浴びる。衣服やリュックサックをチェックして、ドライヤーで払う
・ペットを守ることについては、獣医に相談する

ライム病予防には24時間以内の抗生物質投与を

 Harris氏は「マダニに吸血されても慌てないで大丈夫。24時間以内にダニを取り除けば、疾患を発症する可能性は低くなる」と述べている。マダニを除去するポイントは以下の通り。

・マダニを発見した際に屋外にいて、まだマダニにかまれていなければ軽くたたく
・マダニが体に付いている場合は、清潔なピンセットを使って皮膚表面に近い場所でマダニをつまみ、ゆっくり、しっかりと引き上げる。マダニが付いていた部位と手をせっけんでよく洗う、またはアルコールで拭く。マダニは洗面所に流すか、医師に渡すために密封した袋に入れて保管する
・医師に連絡する。特に、マダニにかまれて24時間以上たった可能性がある場合は必ず連絡。抗生物質はライム病の予防に効果的であり、一度でもかまれたら直ちに服用すべき
・疲労感、発疹、発熱など感染の徴候がないかどうか調べる

(あなたの健康百科編集部)