2018年07月11日 06:00 公開

昨年を上回る梅毒患者数、感染に注意!

 梅毒は、オーラルセックスやアナルセックスを含む性行為によって感染する性感染症の1つ。国内の患者届け出数は2013年から急激に増えており、今年1~3月の届け出数は1,407人で、昨年(2017年)同時期の1,192人を上回るペースで増加している。梅毒の症状は人によってさまざまで、症状が出ないために気付かぬうちに感染が拡がってしまうことがある。日本性感染症学会は「梅毒診療ガイド」を作成し、医療従事者などに注意を呼びかけている。

梅毒は「偽装の達人」!

 梅毒は、性交渉によって梅毒トレポネーマと呼ばれる細菌が伝播する性感染症である。別名「偽装の達人」といわれるほど、さまざまな症状が現れる。

 例えば、感染から約1カ月後に感染した部分(陰部、口唇部、口腔内、肛門など)に傷のようなものができることがある。また感染から約3カ月後に、全身に発疹が現れることもある。以前は、進行すると眼に障害が現れていたが、近年では早い段階に既に見られることがあるという。

 その一方で、症状がない患者もおり、症状が軽い患者を含め気付かずに感染を拡げてしまう可能性がある。

血液検査で感染が分かる

 梅毒に感染しているかどうかは、血液検査によって梅毒トレポネーマ抗体の有無を判断する。また、非トレポネーマ脂質抗体キット(RPR 法)は梅毒の活動性を示すので、両者を同時に測定することが勧められている。

 保健所や保健福祉事務所に聞けば、無料で検査できるところを教えてくれる。もし梅毒に感染していた場合、自分が感染させられた、または感染させた可能性のあるパートナーにも検査を勧めることが重要だ。

 さらに、妊婦が梅毒に感染すると、胎盤を通して胎児に感染する先天梅毒が起こり、死産や早産、新生児死亡、奇形につながることがある。これを予防するために、妊婦健診(~妊娠4カ月まで)で初期スクリーニング検査が行われている。この検査は、医療機関を受診した際に受けることもできる。

治療はペニシリンの服用を

 梅毒は、感染早期にペニシリンという抗生物質を正しく服用すれば治りやすい病気である。ただし、4週間の服用を続けることが原則となっており、医師の指示を守ることが大切だ。ペニシリンにアレルギーがある場合は、ミノサイクリンを用いる。

 日本で、梅毒患者が急激に増えていることから、不特定多数との性交渉や、コンドームなしの性交渉は絶対に避けるべきである。

(あなたの健康百科編集部)

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