2018年07月30日 公開

超加工食品が腸の不調を招く?

 清涼飲料水や大量生産のパン、菓子などの「超加工食品」。便利でおいしく、手軽に買えることから、口にする機会は多いはず。私たちの食生活とは切り離せない存在だが、ちょっと待ってほしい。このほど、フランス・パリ第13大学などの研究グループから、超加工食品ばかり食べていると過敏性腸症候群のリスクが高まるという、気になる研究結果が発表された。詳細は、6月15日発行の医学誌「The American Journal of Gastroenterology」(電子版)に掲載されている。

摂取量最多グループで、過敏性腸症候群のリスクが1.25倍

 超加工食品とは、例えば大量生産の個装パンや袋菓子、デザートや清涼飲料水、ミートボールやナゲットなど成型肉を使った食品、麺やスープなどのインスタント食品、冷凍食品、添加物入りの食品など。スーパーマーケットやコンビニエンスストアに行けば、必ず目にする身近な食べ物だ。

 手間なく食べられる便利さもあってか、この数十年で超加工食品の消費量は増えている。その一方で、健康への影響が心配される。少し前にも、超加工食品の摂取量が多いとがんを招くという研究結果が発表されている。

 そうした中、研究グループは、フランス成人3万3,343人分の食事摂取の記録データを使って、超加工食品の摂取と機能性消化管疾患(過敏性腸症候群・機能性便秘・機能性下痢・機能性ディスペプシア)との関連を分析した。対象者の平均年齢は50.4歳、女性は76.4%だった。最低でも3日分の食事摂取記録がある人を解析対象とした。

 その結果、全食事に対する超加工食品の重量は16%、カロリーは33%を占めた。若者、1人暮らしの人、低所得者、BMIの高い人、身体活動の少ない人で、超加工食品の摂取量が多い傾向が示された。

 対象者のうち10.5%が、検査では異常はないが、腹痛や下痢、便秘などが続く過敏性腸症候群だった。また、検査で異常がないのに便秘の続く機能性便秘、胃の痛みや胃もたれの続く機能性ディスペプシア、下痢の続く機能性下痢が、それぞれ5.4%、3.9%、1.1%に見られた。

 超加工食品の摂取量別に対象者を4分割したところ、摂取量の最も多いグループが過敏性腸症候群になるリスクは、最も低いグループに比べて25%高かった。

 研究グループは「今回の研究では、超加工食品と過敏性腸症候群との関連性が示された。この結果を検証するには、さらに長期的な視点での研究が必要だ」とコメントしている。

(あなたの健康百科編集部)