2018年09月10日 06:00 公開

女は栄養豊かな食事で幸せに!?

男女で異なる幸福感と食事の関係

 栄養豊富で美味しい食事で幸せを感じやすいのは、男性より女性のようだ。米・State University of New York at Binghamton准教授のLina Begdache氏らが、約560人の男女を対象に行った調査で明らかにした(Nutr Neurosci 2018 ; 20: 1-14)。

男性は食事をしていれば、それだけで幸福

 脳は解剖学的・機能的に男女で異なっており、精神疾患に対する感受性も異なることが報告されている。食事から取る栄養は、脳やメンタルヘルスに影響を及ぼすものの、男女の精神的幸福感に食事が果たす役割はほとんど知られていなかった。

 そこでBegdache氏らは、成人男女563人(男性48%、女性52%)を対象に、食事と精神的幸福感との関連を調査した。

 その結果、男性では一般的な西洋食の摂取が精神的幸福感の低下と関連することが分かった。一方、女性において地中海食の摂取が精神的幸福感の増強をもたらしていた。そして、男性では食事で得られた精神的幸福感は、栄養不足に陥るまで続いた。これに対して女性では、バランスの取れた食事と健康的な生活習慣が得られるまで、精神的幸福感が低い傾向にあった。

 その理由について、同氏らは「男性では栄養不足になると、幸福感や怒りなどの感情を処理する大脳辺縁系に重大な影響を及ぼすためだ」としている。また女性では、食事で満足感が得られると、食欲や情緒などをつかさどる辺縁系の中皮質調節が増強されるためという。

栄養に乏しい食生活でうつ病に?

 さらに、Begdache氏らは「男性に比べ女性は、気分を維持するためにより多くの栄養素が必要かもしれない」と指摘する。「摂取エネルギーは高いが、脳機能に必要な栄養素に乏しい食事を取っている女性では、不安神経症やうつ病と診断される可能性がある」と考察している。

(あなたの健康百科編集部)