2018年09月20日 06:00 公開

父親の抗うつ薬服用は児に影響するの?

 うつ病を発症し、病院で抗うつ薬による治療を受けている人は珍しくない。しかし、受胎期前後に父親が抗うつ薬を服用した場合、産まれてくる子供に薬の影響はあるのだろうか。スウェーデンなどの研究グループは、約17万人の子供の成長を追い、受胎前後に父親が服用した抗うつ薬が子供に影響するのかを検討。その結果がBMJ2018; 361: k2233)に発表された。

父親の服薬状況は3種類

 研究グループは、2006~07年にスウェーデンで産まれた17万508人の子供を2014年まで追跡し、受胎期の父親の抗うつ薬使用と子供への影響(早産、奇形、自閉症、知的障害)を検討した。

 父親の抗うつ薬服用状況を調べたところ、①受胎4週前~受胎4週後に父親が抗うつ薬を服用していた曝露群が3,983人、②父親が抗うつ薬をしていなかった対照群が16万4,492人、③父親が受胎4週後~出産の間に抗うつ薬の服用を開始した陰性対照群が2,033人―の3群に分けられた。

受胎前後の服用はほぼ関連せず

 まず、曝露群と対照群を比較した結果、父親の抗うつ薬の服用が子供の早産や奇形に関連することはなかった。また、自閉症と知的障害についても影響は見られなかった。

 一方、陰性対照群を対照群と比較したところ、知的障害のみ明らかに増加していた。さらに、曝露群と陰性対照群を比較すると、早産、奇形、自閉症に差はなかった。しかし、知的障害への影響は曝露群で低かった。

以上の結果から研究グループは、受胎期の父親における抗うつ薬の服用は安全と考えられると述べている

 (あなたの健康百科編集部)