2018年10月04日 06:00 公開

軽い運動でも記憶力が向上

ヨガや太極拳がお勧め?

 軽い運動を短時間行うだけで記憶力が向上することが筑波大学体育系教授の征矢英昭氏らの研究で分かった。これまで動物実験では確認されていたが、今回ヒトでも実証された。ヨガや太極拳などでも記憶力を向上できることから、すぐにでも実践できそうだ。研究の詳細は、PNAS(2018年9月24日オンライン版)に掲載された。

MRIによる神経活動定量化技術でヒトでの実験が可能に

  運動は、脳で学習と記憶を担う海馬の神経細胞を増加させることが分かっている。征矢氏らの動物実験では、軽度の運動でも神経細胞を増やすことが明らかにされている。しかし、ヒトでは実験手法が難しいことから確認されていなかった。

 今回、MRIで海馬の神経活動を定量化する技術を開発、ヒトでの効果を確認した。健康な成人36人に、超低強度の運動(自転車こぎ)を行う10分間と安静の10分間それぞれの後にMRIの中で記憶テストを行った。記憶テストは、野菜や果物などの写真を次々と見せ、①初めての写真か②すでに見たものと同じか③すでに見た写真と似ているかを判別するもの。

その結果、超低強度の運動後に記憶テストの成績が向上、MRIでも海馬が活性していることが裏付けられた。

 超低強度の運動とは、若年者では心拍数が100/分以下、高齢者では90/分以下に相当する運動のこと。ゆっくりペースのウオーキング、ヨガ、太極拳などが該当すると考えられる。

(あなたの健康百科編集部)