2018年10月12日 06:00 公開

子供の風邪対策に手洗いより有効なのは?

 せきやのどの痛み、鼻水といった症状が現れる子供の呼吸器感染症の予防には、せっけんを使う手洗いよりも手指消毒剤の方が有効であると、スペイン・Distrito Sanitario Atención Primaria AlmeríaのErnestina Azor-Martinez氏らがPediatrics(2018年10月オンライン版)に報告した。

手指消毒液の使用で呼吸器感染症が減少

 せっけんを用いた手洗いは感染症の予防に効果的である一方、アルコールジェルなどの手指消毒剤も殺菌・殺ウイルス効果があることが実証されている。それぞれ指導に基づき正しく使用した場合、どのような効果あるか検討するため、Azor-Martinez氏らの研究グループはスペイン・アルメリアの保育園に通う0~3歳の園児911人を対象に、ランダム化比較試験を実施した。

 研究グループは、対象の園児たちを①指導を受けせっけんで手を洗う群(せっけん群、274例)②指導を受け手指消毒剤を使う群(消毒剤群、339例)③指導なしで普段通りに手を洗う群(対照群、298例)の3グループに分け、2013年11月から8カ月追跡した。せっけん群と消毒剤群では、事前に園児やその親、保育園のスタッフは研究者から石鹸での手洗いや消毒剤使用の正しい方法について指導を受けた。

 研究の結果、園児の呼吸器感染症にかかるリスクは、対照群に比べて消毒剤群で低く、消毒剤群に比べてせっけん群で高かった。また、呼吸器感染症による園児の保育園欠席率は、対照群(4.2%)やせっけん群(3.9%)に比べて消毒剤群(3.25%)で低かった。

 以上の結果から、研究グループ氏は「保育園児やその親、スタッフに対する手指消毒剤を用いた手指衛生教育は、園児の保育園欠席や呼吸器感染症の罹患を減らす」と結論した。

(あなたの健康百科編集部)