2018年12月07日 06:00 公開

妊活するならライフスタイルの見直しも

不妊の肥満女性で性機能が改善

 妊娠するのが困難で医学の力を借りるにしても、食事や運動などライフスタイルの改善を試みることは必要なようだ。オランダ・アムステルダム大学のVincent Wekker氏らが行った不妊の肥満女性を対象とした研究によると、ライフスタイルの改善により性交の頻度が増し、性機能の改善が得られたという(PLoS One  2018年10月23日)。

看護師が食事・運動をサポート

   女性は、肥満があると妊娠する可能性が低くなることが報告されている。肥満人口が増加の一途をたどる米国では、出産適齢期の女性の約48%が肥満であるという。

 今回Wekker氏らは、2009〜12年にオランダの複数の医療機関を受診し不妊症と診断された肥満女性について、ライフスタイルの改善指導による性機能などの変化を検討した。

 対象は、18〜39歳の不妊の肥満女性(BMI 29以上)577人。6カ月間ライフスタイル改善の指導プログラムを行うグループ(指導群)と、通常の不妊治療のみを行うグループ(対照群)にランダムに分け、食生活と運動習慣の変化による性交の頻度と性機能を調べた。

 なお指導群は、訓練を受けた看護師から6カ月間に6回の面談と4回の電話またはメールによるカウンセリングを受け、体重5〜10%減少またはBMI29未満を目標とした。

 食事については、1日当たりの摂取カロリーを従来より約600kcal減らすものの、総摂取カロリーは1,200kcalを下回らないよう指導を受け、毎日の食事内容についてインターネットで報告した。また運動については、1回当たり30分以上の中強度の運動を週2〜3回行い、歩数計で1日1万歩以上歩くよう指導された。

 膣潤滑の程度や満足度などの性機能の評価法として、McCoy女性性機能質問表スコアが用いられた。

指導群で性交頻度や膣潤滑スコアなどが改善

 検討の結果、指導群の性交頻度は1カ月当たり平均6.6回で、対照群の4.9回に比べて著しく多かった。

 また、膣潤滑のスコアは指導群で明らかに高く(16.5 vs. 15.5)、両群間に統計学的な差が認められた。さらに、性機能の合計スコアについても著しく高かった(96.5 vs. 91.4)。しかし、性的関心や満足度、オルガスムについては、両群に差は見られなかった。

 Wekker氏らは「性機能障害のリスクがより高い女性では、ライフスタイルの改善によって長期間、良好な性機能の状態が維持できる」と述べている。

(あなたの健康百科編集部)