2018年12月19日 公開

生活習慣の改善は妊活にも有効?

 ヘルシーな食事と運動に基づくライフスタイル。健康に良いと分かってはいても、それを習慣付けることはなかなか容易ではない。しかし、女性の場合、赤ちゃんが欲しいと思ったときが、ライフスタイルを切り替えるチャンスかもしれない。オランダ・アムステルダム大学の研究者らが、不妊の肥満女性を対象に食事・運動改善プログラムを実施したところ、大幅な改善効果が見られたという(PLoS One 2018年11月7日号)。研究者らは、「肥満が妊娠に悪影響を及ぼす。妊娠を望む妊活女性の強い思いが、ライフスタイル改善のモチベーションになることは十分、予想できる」と述べている。

生活習慣改善指導 vs. 通常の不妊治療のみ
食生活と運動量の変化を比較

 妊娠や出産を希望する女性にとって、肥満は自分自身の健康だけでなく、胎児や生まれた赤ちゃんのその後の健康にも悪影響を及ぼすことが知られている。そもそも、肥満女性は不妊になりやすいとさえ言われている。

 オランダ・アムステルダム大学の研究者らは、2009〜12年にかけて同国の複数の医療機関において、18〜39歳の不妊の肥満女性(BMI 29以上)計577人を対象に、6カ月にわたるライフスタイルの改善指導プログラムを行うグループ(指導群)と、通常の不妊治療のみを行うグループ(対照群)に分けて、食生活および運動習慣の変化を比較した。

 指導群では、不妊治療専門の看護師が個々に合わせた食事と運動の指導を実施。食事面では、1日当たりの摂取カロリーを従来より600kcalほど減らす一方、総摂取カロリー1,200kcalはキープすること。毎日の食事内容はネットを介して報告を受け、アドバイスをした。また、6カ月間に6回の面談と4回の電話カウンセリングを行った。運動面は、1回当たり30分以上の中強度の運動を週2〜3回行い、歩数計で1日に1万歩以上歩くよう指導された。

プログラム終了6カ月後も効果持続

 その結果、対照群に比べて指導群では、炭酸飲料など糖分の多いドリンクやポテトチップスなどのスナック菓子、チョコレートやキャンディーなどの甘い菓子の摂取量が大幅に減少し、プログラム終了6カ月後もその効果は持続された。一方、中強度の身体活動量が大幅に増加し、食生活同様、プログラム終了から6カ月を経ても継続されていた。

 今回の結果から、研究者らは「6カ月におよぶ生活習慣改善プログラムにより、不健康な食生活の改善と、中強度の運動量の増加が見られた。研究対象となった女性たちはいずれも妊娠前であったが、彼女たちだけでなく、将来的に生まれてくる赤ちゃんたちにとっても有益だろう」と述べた。また、「肥満が妊娠に悪影響を及ぼす。妊娠を望む妊活女性のこの強い思いが、ライフスタイル改善のモチベーションになることは十分、予想できる」と結んだ。

(あなたの健康百科編集部)