2019年01月08日 公開

女性アスリートの疲労骨折、月経障害で8倍に

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 女性アスリートの疲労骨折は、月経障害があると8倍も多くなることが分かった。慶應義塾大学先進運動器疾患治療学寄附講座特任准教授の宮本健史氏らの研究によるもので、さらに疲労骨折を経験した女性アスリートが新たに疲労骨折するリスクは5倍に上ることが判明した。詳細はSci Rep2018年12月21日オンライン版)に掲載された。

血液検査で疲労骨折リスクを推測

 アスリートにとって疲労骨折は、競技からの離脱を余儀なくされるため予防対策が大切になる。しかし、客観的な指標がなく、有効な対策が立てにくかった。そこで、研究グループは同大学体育会所属の女性アスリート56人を対象に調査した。

対象のうち疲労骨折経験者は23.2%。疲労骨折と、スポーツなどで生じる脛骨の疼痛である「シンスプリント」や月経障害、食事量減少、体重減少との関連を解析したところ、月経障害のみに関連がみられた。

 研究グループは、疲労骨折の客観的指標を探すため、血液・尿検体の成分との関連も調査。その結果、疲労骨折経験者は非経験者に比べ、運動後に上昇することが分かっているクレアチンキナーゼと乳酸デヒドロゲナーゼが高値を示した。一方で、骨形成の指標であるオステオカルシンと低カルボキシル化オステオカルシンは低値であることも明らかになった。これら4項目は、女性アスリートの疲労骨折リスクのバイオマーカーとして有用であると考えられた。

 研究グループは、月経障害の有無や4つの指標をモニターすることで、女性アスリートの疲労骨折の予防が可能になるとしている。

(あなたの健康百科編集部)