2019年01月18日 公開

「この人、知ってる!」と言える数、ひとり平均5,000人

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 インターネット時代の今、私たちは毎日膨大な数の顔を目にしている。それでもその中から「知っている顔」を見分けることはたやすく、フルネームは言えなくても「だいたいこんな人」と思い浮かべられる。そして「だいたい知っている顔」は日々増え続けているのだ。では、ひとりの人間が「顔を知っている」と言える数とはどのくらいなのだろう。英国・ヨーク大学の研究グループがこの難問にチャレンジ、人は平均5,000人の顔を知っていると報告した(『Proc Biol Sci』電子版)。

顔を思い出す「想起テスト」と、写真を使った「認識テスト」で検討

 「顔を知っている」という状態にはさまざまなレベルがあるが、今回の研究では名前との一致までは求めず、関係性(例えば、かかりつけのお医者さん)から顔を思い出せることと、写真を見て「この人、知ってる」と答えられることを「知っている」と定義した。

 研究に参加したのは、英国の2つの大学の大学生と大学院生25人(女性15人、男性10人、18〜61歳、平均年齢24歳)。研究グループは参加者に対し、顔を思い出せるか(想起テスト)と、写真を見て「この人、知ってる」と言えるのか(認識テスト)の2つのテストを実施した。

 想起テストでは顔を思い出すことができる人物をありったけ書き出すという1時間の課題を、1)家族や知人など個人的な知り合いについて、2)政治・スポーツ・芸能などの有名人および歴史上の人物についてそれぞれ行い、1)は平均362人、2)は平均290人という結果を得た。

 認識テストはバラク・オバマ前米国大統領など著名人の画像を見て見知った顔かどうか時間制限なしで答えるもので、全3,441人分を終了後、再度同じ3,441人について別画像を用いて同様のテストを行った。2つの画像の両方で「知っている」と答えた人物を「知っている顔」としたところ、その数は平均775人だった。

 研究グループではこれらのデータから、個々の参加者について知っている顔の数を算出。その結果、その数は1,000人から最大10,000人で、平均5,000人であった。

 研究グループのマイク・ブルトン氏はガーディアン紙(英国)の取材に対し、「現在ある最高の自動顔認識システムでも、ヒトの顔認識能力には及ばない。こうした研究はこの技術向上にも役立つと考える」と答えている(『The Guardian』電子版)。

(あなたの健康百科編集部)