2019年03月28日 公開

喫煙は心臓発作に関係するのか?

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 やはりタバコは体に良くない。サウジアラビアのFarhan A.W. Khan氏らは、水パイプやタバコによる喫煙者と、非喫煙者に分けて心臓発作が起きた年齢を調査し、喫煙者ではより若い年齢で心臓発作が起こりやすいことを、サウジ心臓協会の第30回年次集会で発表した。

喫煙者は若くして心臓発作を起こしやすい

 サウジアラビアでは、通常のタバコだけでなく、より害が少ないと信じられている水パイプによる喫煙が広く普及しているため、若いうちから喫煙を開始する例が目立っている。国民の10人に1人以上が喫煙者であり、喫煙開始の平均年齢は19歳となっている。喫煙者のうち、15歳以下で喫煙を開始した割合は9%に上る。

 そこでKhan氏は、2015~18年に同国内で心臓発作を起こした患者1,554例と喫煙との関連を調査した。その結果、1,554例のうち、38%が喫煙者であった。また、喫煙者では心臓発作の原因となりやすい糖尿病や高血圧の既往が非喫煙者と比べて少なかったのにもかかわらず、心臓発作時の平均年齢は54歳と、非喫煙者の60歳と比較すると大きな違いが見られた。また、喫煙者ではより重度の心臓発作や、心臓発作に伴う合併症を発症している割合が高く、心臓発作による入院死亡率も高い傾向にあった。

 この結果を受け、同氏は「サウジアラビアでは喫煙の有害性があまり認識されておらず、特に水パイプに関してはその傾向が顕著である。また、タバコ製品はサウジアラビア人の所得に対して安価であり、手を出しやすいことも問題」と指摘し、「何歳であっても、喫煙をやめることは健康によい影響があり、心疾患リスクを低下させるが、とりわけ若者に喫煙習慣を持たせないことが重要である」と述べている。

 翻って日本の喫煙状況を見ると、喫煙率はピーク時と比較して減少しているが、世界的に見ると今なお高く、G7構成国の中では最も高いと言われている。また、タバコの価格は上昇傾向にあるものの、ひと箱1,000円を超すような国が増えている中では、日本の価格は決して高いとは言えない。

 今回の検討を日本とは遠い国のものであると思わずに、結果を真摯に受け止め、具体策をとる必要があるのではないだろうか。

(あなたの健康百科編集部)