2019年04月03日 公開

卵を1日半個食べるごとに心血管疾患のリスクが上がる?

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 卵好きな方には少々残念な研究結果が、米国Northwestern大学のVictor W. Zhong氏らによって発表された(JAMA 2019; 321: 1081-1095)。コレステロールや卵の摂取量が多くなると、心血管疾患や死亡のリスクが高まるというのだ。

コレステロールの摂取量が1日300mg増えると死亡リスクが4.43%上昇

 この研究では、米国で行われた6つの前向きコホート研究で蓄積されたデータを使用。平均年齢51.6歳の29,615人を17年半(中央値)追跡したデータから人口統計的、社会経済的、行動的な因子を調整して精査した。すると、心臓発作や心不全など5,400件の心血管疾患が発症し、6,132人が何らかの原因で死亡していた。そして、食事から摂取するコレステロールが1日300mg増えると、心血管疾患が起こる絶対リスクは3.24%、何らかの原因で死亡する絶対リスクは4.43%高まった。同様に、卵の摂取量が1日半個分増えると、心血管疾患が起こる絶対リスクは1.11%、何らかの原因で死亡する絶対リスクは1.93%上昇していた。

 絶対リスク:食事からのコレステロール摂取が1日300mg多いグループ(あるいは卵半個分多いグループ)が心血管疾患になったり死亡する率と、そうでないグループが心血管疾患になったり死亡する率の差

他の栄養素も豊富な卵は適度に食べるべき

 卵黄は1個186mg程度のコレステロールが含まれている。コレステロールや卵の摂取によって、心血管疾患が起こるリスクや死亡するリスクが上がるかという問題は長年議論されてきており、最近の栄養に関する指針ではコレステロールの1日の制限量が記載されていないことも多いが、Zhong氏らは今回の結果によってそういった指針は見直されるべきだと主張する。しかし、卵やコレステロールの多い赤身肉などを全く取らない方がいいかというと、そうではない。こういった食材には必須アミノ酸や鉄などの重要な栄養素も含まれているからだ。卵であれば黄身を除いて白身を食べたり、全卵でも食べ過ぎに気をつけるなどして適度に摂取するのがいいという。

(あなたの健康百科編集部)