2019年07月11日 公開

視力低下の人は差別を受けやすい

 視力が低下した人は差別を受けやすい―。英国のUniversity Collage LondonのSarah E. Jackson氏らの研究結果で明らかになった。視力低下のない人に比べ差別を受ける割合は1.4倍に上っていた。詳細はJAMA Ophthalmol2019年5月30日オンライン版)に掲載された。

最も多い差別経験は敬意や礼儀を欠いた扱い

 Jackson氏らは、50歳以上を対象にした英国の加齢に関する研究English Longitudinal Study of Aging(ELSA)から7,677例(平均年齢66.71歳、女性52.4%)のデータを収集。自己評価での視力や差別の経験(敬意や礼儀を欠いた扱い、脅し・ハラスメントを受けるなど5項目)について訊いた。また、うつ症状、孤独感、生活の質(QOL)、生活の満足度を評価した。

 視力が低下していた割合は11.9%だった。差別を受けていた割合は、視力が良好だった人よりも視力が低下していた人で多かった(43.8% vs. 52.1%)。視力良好な人に比べ視力低下の人は差別を受けた経験が1.4倍だった。差別経験で最も多かったのは、敬意や礼儀を欠いた扱い(36.3%)で、最も少なかったのは脅し・ハラスメント(9.9%)。視力低下は差別経験の5項目全てと関係していた。

 視力が低下しており差別経験のある人は差別経験のない人に比べ、うつ症状が2.14倍だった。孤独感も2.17で、QOL、生活の満足度が低下していた。これらは差別経験によるものと推測された。さらに、6年後のフォローアップでは、うつ症状のみが差別経験と関係していた。

(あなたの健康百科編集部)