2019年08月07日 公開

肥満でなくてもカロリー制限は有益?

©Getty images

 食事の量を減らしたり、低カロリーの食べ物を取り入れたりして行われるカロリー制限。一般的に体重を減らす目的で行われるため、体重がおおむね正常の範囲にある人は、その必要を感じないだろう。ところが、たとえ太っていなくてもカロリー制限により健康上のメリットが得られる可能性が、米・デューク大学医学部教授のWilliam E. Kraus氏らの研究で示された。普通体重と軽度肥満の人が適度なカロリー制限を行った結果、糖尿病や心臓病に関係する検査値の改善が認められたという。詳細は医学誌Lancet Diabetes & Endocrinology2019年7月11日オンライン版)に掲載されている。

1日300キロカロリーのカットで検査値が改善

 研究に参加したのは、21〜50歳でBMI 22〜27.9の普通体重もしくは軽度肥満の健康な一般男女218人。1日のエネルギー摂取量について、研究参加前の摂取量の25%をカットするよう推奨するグループ(カロリー制限グループ、143人)と、制限を設けないグループ(対照グループ、75人)に2:1の割合でランダムに振り分け、2年間追跡した。

 その結果、カロリー制限グループでは、目標とした25%には届かなかったものの、平均11.9%(およそ300キロカロリー)エネルギー摂取量が減少した。そして、平均7.5kgの体重減少が認められた。一方、対照グループでは平均で0.8%エネルギー摂取量が減少し、0.1kg体重が増加した。

 カロリー制限グループでは、LDLコレステロール値、総コレステロール/HDLコレステロール比、血圧値が著明に改善した。さらに、心臓病やがん、認知機能低下に関連するC反応性蛋白(CRP)の減少も認められた。

 「肥満していなくても、適度なカロリー制限により糖尿病や心臓病のリスクが低下する可能性が示された。摂取カロリーを少し減らすのは難しいことではなく、無分別な食べ方をしない、夕食の後にお菓子をつままないなど、ちょっとした努力で実現できる」と研究グループは述べている。

 なお、300キロカロリーといえば、ポテトチップス1袋弱(約55g)、チョコチップクッキー6枚、缶ビール2本(700mL)に相当する。夕食後につい手が伸びてしまうという方、体重が気にならなくても、やめてみますか?。

(あなたの健康百科編集部)