2019年11月14日 公開

女性は男性よりも禁煙が難しい

 カナダ・St. Michael's HospitalのCarolina G. Carvalho氏らは、男性に比べて女性では禁煙を成功しにくいとの研究結果をカナダ心臓血管学会2019(10月24〜27日、モントリオール)で発表した。女性は不安やうつを抱える割合が高く、そのことが1つの要因となっている可能性があるという。

「女性」と「禁煙に伴うコスト」が禁煙失敗の因子に

 喫煙による死亡は、防ぐことが可能な代表的なものであるが、禁煙プログラムは有効である半面、その効果はあまり検証されていないという。そこで、Carvalho氏は今回、2008~18年に少なくとも2回、個別の禁煙カウンセリングのためにSt. Michael's Hospitalの禁煙外来を訪れた233例を対象に、禁煙または減煙に成功した要因を検討した。

 233例は個別の禁煙カウンセリングを受け、必要であればガムやパッチなどの禁煙グッズ、ニコチン拮抗薬や禁煙補助薬などを処方した。平均年齢は56歳で、女性が35%、喫煙歴は37年間で、本数は1日当たり18本であった。併存疾患は脂質異常症と高血圧が66%、冠動脈疾患が44%、不安やうつが28%に認められた。

 カウンセリング受診後6カ月で58例(25%)が禁煙、68例(29%)が減煙に成功した。禁煙または減煙に成功した要因として最も大きく関与したものはカウンセリング受診回数で、次いでニコチン拮抗薬であった。一方、成功しなかった要因として関連したものは、禁煙グッズのコストと女性であった。

 同氏は「過去の検討では、受診回数の多さが禁煙と減煙に大きく関与し、ニコチン拮抗薬の使用も同様にポジティブな結果が得られている」ことを紹介し、「今回の検討により、受診回数の重要性があらためて認められた。受診するごとに、個々の患者に合った治療法が提供されていると思われる」と考察した。さらに、男性に比べて女性の方が不安やうつを抱える割合が高かったという結果を踏まえ「女性には、女性特有の問題を抱えているケースがあり、より注意して介入していく必要がある。また、禁煙にかかるコストへの助成も重要である」とまとめた。

(あなたの健康百科編集部)