2019年12月10日 公開

味覚を強調したメニューで野菜摂取が増加

 健康食品のパッケージには、健康上のメリットがうたわれているのが一般的だ。しかし健康的な食事を積極的に食べてもらうには、メリットよりもおいしさを強調した方が効果的なようだ。大学の学生食堂で味覚を強調したメニューを取り入れたところ、学生が野菜を含む料理を選択する機会が増えたことが、米・スタンフォード大学などの研究グループの調査で分かった(Psychol Sci 2019; 30: 1603-1615 )。

味覚に対する期待感が要因

 野菜料理のメニュー表示について、健康を重視したものと味覚を重視したものではどちらが選ばれやすいのか。

 研究グループは、米国の5大学の学生食堂を対象に今回の検討を行った。24種類の野菜を使ったメニューを用意し、「健康重視(ヘルシーな、栄養価が高いなど)」と「味覚重視(熱々の、クリーミー、ジューシー、田舎風、プロバンス風など)」の表示内容の違いで選択の割合にどのような差が出るのかを185日間・延べ13万7,842人について調査した。

 その結果、健康重視の表示に比べ、味覚重視の表示では野菜を使ったメニューを選ぶ割合が29%増加していた。また従来の表示と比べても、味覚重視の表示では14%増えており、それに伴って野菜の摂取量にも増加が見られた。

 さらに詳しく調べたところ、味覚重視の表示にすることで、おいしさや風味に対する期待感が高まることが分かった。

 研究グループは「広告やパッケージなどの影響で健康的でないメニューを選択しがちな現代において、おいしく味わえるメニュー表示を取り入れることは、簡単かつ低コストで野菜摂取量を増やす手助けになるだろう」と付言している。

(あなたの健康百科編集部)