2019年12月20日 公開

アレルギーの原因食物、早めに与えた方がいいのはどんな子?

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 卵やピーナツ、乳製品などは食物アレルギーを引き起こしやすい食物として知られており、こうしたアレルギー性食物をいつから乳幼児に与えるべきかについては、さまざまな議論がある。英国で乳児を対象に行われた研究では、卵などを生後の早い時期から食べされることにより、食物アレルギーのリスクが高い乳児で、著しく発症が抑えられたという(J Allergy Clin Immunol 2019; 144: 1606-1614.e2)。

生後3カ月から順次アレルギー性食物を摂取

 今回の研究では、2009年11月~12年6月に英国のイングランドおよびウェールズで生後3カ月の1,303児がエントリーした。対象を、生後6カ月まで母乳のみで育てる「母乳グループ」と、エントリーから6週後までに母乳と6種類のアレルギー性食物(牛乳からつくられたヨーグルト、ピーナツ、固ゆで卵、ゴマ、白身魚のタラ、小麦粉)を順次摂取する「摂取グループ」に分けた。試験開始から1年後と3年後(または3年後のみ)に、1種類以上の食物に対するアレルギー反応を調べた。

特定のグループでアレルギー発症を抑制

 対象を①非白人②エントリー時に目で確認できる湿疹があり、重症度の診断が付いている③エントリー時に6種中1種以上の食物に対しアレルギーを起こしやすい状態にある〔ある食物に対する免疫グロブリン(Ig)Eが0.1KU/L以上〕-の3項目に分けて解析した。②と③でアレルギーを発症したのは、母乳グループではそれぞれ46.7%と34.2%、摂取グループでは22.6%と19.2%だった。特に、②と③のうち卵アレルギーを起こしやすい児のアレルギー発症率は、母乳グループのそれぞれ43.3%と48.6%に対し、摂取グループでは16.1%と20.0%だった。

 これらの結果から、研究グループは「アレルギー性食物の早期摂取は、発症リスクの高い乳児に有効だ」とし、「卵などの食物の摂取によりアレルギーを起こしやすい状態にある、または湿疹があるといった乳児に対し、アレルギー発症予防につながる」と期待を示した。

血液中にあるアレルギー物質に対する抗体。血液中のIgEが多いとアレルギーを起こるリスクが高いとされる

(あなたの健康百科編集部)