2019年12月26日 公開

乳幼児のスマホの触り過ぎに注意!

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 東京大学大学院情報学環教授の橋元良明氏らが行った調査によると、2歳児の1割超が「スマホ依存」になっていることが分かった。対象は、0〜6歳の第一子を育児中の母親で、2018年7~9月にウェブ調査とグループインタビューを行い、乳幼児のスマートフォン(スマホ)利用状況を調べた。同調査から、生まれたばかりの0歳児でも23.0%がスマホに接触していることが分かった。では、なぜ0歳児がスマホに触れるようになったのだろうか。その理由として、①母親の間でスマホの利用が浸透した②多忙な子育て・家事をこなす中でスマホが「子守り」のツールとなった③乳幼児にとってスマホが「おもちゃ」となりつつある−こと、などが挙げられる。他にも「病院や電車などの公共の場で子供を静かにさせるために、スマホの画面を見せたのがきっかけ」などの意見が寄せられた。

乳幼児はどんなふうに使っているのか

 現代では既に、スマホが子育てに欠かせないツールとなっている。では、乳幼児はどんなふうにスマホを使っているのだろうか。同調査によれば、YouTubeの動画(子供向けのYouTube Kidsを含む)の視聴やカメラ機能がよく使われているという。とりわけ、キャラクターや動物、おもちゃの映像や画像が好まれている。子供を喜ばせるために、親が積極的に動画や画像を見せ、子供が喜ぶという実態が浮かび上がる。

 また、1割を超える乳幼児で「すぐ使いたがる」「スマホを取り上げると機嫌が悪くなる」などの依存傾向が見られた。ちなみに、0歳児にスマホを触らせたことがある母親は約35%で、前年の2017年の調査時より10ポイント増加し、将来的にさらに増えることが予想される。

大人の「スマホ依存」も深刻

 スマホからは育児に役立つ情報が得られ、子供を静かにさせたいときなどに役立つこともある。その一方で、情報機器に幼少時から触れさせることによる、心身や脳の発達への影響も懸念される。さらなる実証的な追跡調査が求められるが、長時間の視聴やエネルギーが強いブルーライトを浴びると睡眠不足、視力低下などのリスクがあることは自覚すべきであろう。

 また大人も同様に、スマホの使い過ぎによる弊害がある。依存状態にある人の脳の画像研究では、感情の読み取りに関わる部分と、注意力・記憶力などの認知機能に関わる部分などが委縮しているとされる。さらに視力低下、頭痛、腰痛などの身体的な弊害もある。

 スマホ依存は、中高生を中心とした若年層に多く見られるが、大人も予備軍といえる人が少なくない。電車や職場で絶えずモバイル機器を操作している人も予備軍に含まれる。仕事上の必要性がある場合でも、「意識して操作をしない時間をつくる」というモバイル機器との適度な付き合い方を心がけたい

(あなたの健康百科編集部)