2020年03月02日 公開

少年スポーツへの参加で食事の質が低下?

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 子供が少年スポーツや地域レクリエーションなどの組織的な活動に参加することは、心身の健康増進や社会学習の面で有用だ。しかし、団体活動への参加により家族がそろって食事する機会を減らし、食事の質も下げてしまう可能性があるという。米国・University of MinnesotaのNicole Larson氏らがJ Acad Nutr Diet2020; 120: 414-423)に報告した。

保護者の負担感と食事の関連を検討

 Larson氏らは、①子供が団体活動に参加することで家族の食事が妨げられていると感じているか②子供の団体活動への参加と家庭での食事環境はどのように関連しているかーを調べた。研究には、2015~16年に集められた"Project EAT(米国の10歳代と若年成人における食事と活動の調査)"のデータが用いられた。このデータは、米・ミネソタ州で1998~99年に登録された、団体活動に参加している子供が1人以上いる保護者389人の情報を基にしており、保護者の平均年齢は31歳で、女性は69%、非白人が31%だった。対象世帯の構成は3分の1が未就学児(2~5歳)だけで、3分の2には学齢期(6~18歳)の子供が含まれていた。

活動に熱心な家庭ほど大きな負担を感じている

 Larson氏らは、保護者が自己申告した家族での食事の頻度やスケジュールの立てにくさ、自宅で食事をつくる頻度、自身のファストフードや果物、野菜の摂取頻度について検討した。すると、子供の年齢にかかわらず、子供の団体活動への参加が家族の食事を妨げていると感じる程度が中等度~高度の保護者では、家族での食事頻度が少なく、家族の食事のスケジュールを立てることが難しいと回答する割合が高かった。また、ファストフードの摂取頻度も増加していた。

 さらに、子供をスポーツ活動とスポーツ以外の活動の両方に参加させている保護者は、子供が団体活動に参加することへの負担を感じやすく、未就学児の子供だけがいる世帯に比べ学齢期の子供がいる世帯の方が強い負担を感じていた。

主催者側が食事の質を妨げない工夫を

 こうした結果を受け、Larson氏らは団体活動の主催者に対し、一般的な食事時間を避けてイベントなどを開催したり、活動が始まる前に親子で一緒に食べられる食事を用意することなどを提案している。

(あなたの健康百科編集部)